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ミクシィ笠原社長に聞く、上場の狙いとmixiのリスク管理(2/3 ページ)

» 2006年09月14日 15時33分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 積極的に考えていますが、具体的何をするかは慎重に検討していきます。新サービスも、全く新しいサイトでやるというより、mixi上に載る可能性が高いです。

 mixiは、老若男女問わず、多くの方に使っていただけるサービスで、当社の事業ベースです。mixiユーザーの中に、求人求職に興味がある方がいればFind Job!を使っていただく――というような流れを、今後も強化していきたいと考えています。

 新機能については、ユーザーさんから要望を集める「mixi機能要望」をリリースしたことで、顕在的なニーズは分かるようになりました。それに応えるだけでなく、潜在的ニーズを読み解き、当社から「こういったニーズがあるのでは」という仮説のもとで新サービスを提供するということも行っていきたいと考えています。

mixi成長の理由は

――日本初のSNSとして「GREE」と並んで注目されたmixiですが、収益性については長く疑問視され続けてきました。急激な成長は想定していましたか。

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 始める上で、「より多くの人に日常的に使ってもらうコミュニケーションインフラにしたい」と考えていました。やるからには100万、200万、1000万人の人が使ってくれるサービスにしたいと。

 始める前は、社内にも中立〜やや懐疑的に見ている人がかなり多かったように思います。サービスインしてから社内の声は前向きになりましたが、社外からは「そもそも、続かないんじゃないか」という言われ方をすることもありました。私は「ユーザーが居心地がいいサービスを作ることができれば、収益はあとから付いて来る」と思っていました。

 めどが立ったのは2005年頭ごろです。ユーザー数が30万人を超え、広告代理店の取り扱いが増えてきて、収益が上がってきました。2005年1月から、「mixiプレミアム」(月額315円の課金サービス)も始めて、1つ大きなめどが立ちました。

――mixiはなぜここまで流行したと思いますか?

 これまでなかったサービスを提供し、それが潜在的なニーズと合致したからではないでしょうか。自分のプロフィールや顔写真を公開して「ネット上なんだけれど現実社会の人間性などを投影してコミュニケーションできる」というサービスはあまりなかったと思います。

 mixiは大きなインパクトを持てるサービスになり始めていますし、既存の生活や慣習を変える――ルールを変える可能性があるサービスとして、大きくなる可能性を持っていると思います。mixiによって、人生が豊かな方向に変わったと言ってくださる人も増えています。

 当社はmixiもより強化していきたいと思っていますし、mixi以外でも、世の中を変えていくことができるようなサービスを次々と生み出せる会社にしたいと考えています。

mixi内部のリスク管理

――マルチ商法の勧誘を行う業者など、悪質なユーザーが一部でmixiに入り込んでいる様子です。

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