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Windows Vistaでアクティベーションはどう変わるか(3/3 ページ)

» 2006年10月05日 12時26分 公開
[Per Galli,eWEEK]
eWEEK
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 新しいアクティベーション技術はMicrosoft社内でも使われている。同社は社内ネットワークのすべてのマシンをアクティベートする単一のKSMサービスとバックアップ1つを導入している。「これはエンドユーザーからは見えないプロセスであり、KMSとクライアント間でデータをやり取りする200バイトの軽量サービスだ。必要なら、1時間に約2万5000回のアクティベーションができる」(リンデマン氏)

 アクティベーションプロセスは徹底的にテストされており、このプロセス自体に関する問題は報告されていないが、問題は、多くの企業顧客はデータセンターでクライアントベースのソフトやβ版のソフトを動かせない点にあると同氏は語る。VistaがRTM(製造工程向けリリース)で出荷されるときに利用できるのは、WindowsクライアントおよびLonghorn Serverβ版のKMSサポートだけだ。

 だがRTMの約6カ月後に、MicrosoftはWindows Server 2003にKMSサポートを加える予定だ。その影響を受ける人は、IT部門から免除を受けて、MAKアクティベーションかOEMがアクティベートしたマシンを使う必要があるだろうと同氏は説明する。「これは当社が経験した中で最も厳しいことだった。間に合わせるができなかった」

 同社は4日に、包括的な導入ガイドをオンラインで提供するとハーチ氏は語り、このガイドはボリュームライセンス顧客が事前に正しいキーの配布方法を利用する役に立つと付け加えた。

 「キー管理サービスのセットアップは数分しかかからないし非常に単純だ。その方法についてエンドユーザーに説明するため、多数の例とスクリプトを提供している。IT専門家が必要とするすべてのパラメータをカバーした。セットアップ後には、エンドユーザーは何もしなくていい。プロセスはユーザーには見えない」(同氏)

 小売りで購入した顧客あるいはボリューム環境の顧客は、30日以内に製品をアクティベートしなくてはならない。その間、アクティベートの要請通知が何度も表示されるものの、製品は完全に機能する。

 30日以内にアクティベートしなかった場合、製品は機能縮小モードに移行するが、いつでもキーを入力して、通常モードに復帰させられる。

 ソフトのアップデートが必要になるたびに認証が行われ、後でソフトが正規版でないと判断された場合、Aeroユーザーインタフェース、Windows Defender、仮想メモリを拡張するReadyBoostなどの正規のアドオンが機能しなくなる。ユーザーは再び、30日以内に正規ユーザーに戻るようアクティベートするようにとの通知を受ける。

 「30日が過ぎると、マシンは機能縮小モードに移行する。ユーザーが1時間インターネットにアクセスするとログオフされてしまう。もう1時間インターネットを利用するために再びログインしなければならない」(ハーチ氏)

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