世界最大のプロセッサメーカーであるIntelは、新たなvProプラットフォームを今年下半期に発表する予定だ。新プラットフォームは「Weybridge」と呼ばれている。このアップデート版プラットフォームもIntelのCore 2 Duoプロセッサをベースとするが、新しいチップセットおよびギガビットネットワーキング機能を搭載するほか、セキュリティと管理機能も改善される。
カリフォルニア州サンタクララに本社を置くIntelは、昨年4月にビジネスデスクトップチップ管理プラットフォームであるvProブランドを発表し、9月に最初のプラットフォームをOEM向けに出荷開始した。
Intelでデジタルオフィスプラットフォームのマーケティングディレクターを務めるマイク・フェロンジョーンズ氏によると、vProの狙いは、高度な管理機能、優れたセキュリティ、電力効率の高いプラットフォームをユーザーおよびITプロフェッショナルに提供することにあるという。
Intelによると、最初のvProプラットフォームでは、デスクトップのリモート管理が簡単になるほか、管理ソフトウェアメーカーとの連携の緊密化およびセキュリティの改善を実現するという。これらの機能は、同社のAMT(Active Management Technology)および仮想化技術をベースとする。
AMTはハードウェア/ソフトウェア管理エンジンで、PCのハードウェア/ソフトウェア構成を監視してシステムの全体的ビューを提供するなど、さまざまな「オンボード」機能を実現する。
Intelによると、最初のvProプラットフォームを昨年に投入して以来、Hewlett-Packard、Gateway、Acer、Lenovoなどほとんどの主要OEMが、一部のデスクトップPCでvProを採用した。vProを採用しなかった唯一の大手OEMがDellだが、数週間中にvProに関連した新たな発表があるものとみられている。
新しいvProプラットフォームに対応するために、Intelでは型番が少しだけ異なるCore 2 Duoを提供する。
新プラットフォームには、Intelの最新チップセットである「Q35 Express」や、同社のギガビットネットワークインタフェースコネクタ「82566DM」も含まれる。
さらにIntelは、第3世代のAMTも発表する予定だ。この最新版AMTでは、基本的なフィルタリング技術がチップのファームウェアに組み込まれる。vPro技術ではサードパーティーソフトウェアを使用することも可能だが、新AMTのセキュリティレイヤはプラットフォーム自体に含められる。
「Weybridgeでは、基本的なフィルタリング技術がファームウェアに組み込まれる。サードパーティーソフトウェアを利用するかどうかにかかわらず、基本的なフィルタリング技術がプラットフォームに搭載されるのだ。ユーザーはソフトウェアを別途用意しなくても、このフィルタリング技術を利用することができる」とフェロンジョーンズ氏は説明する。
同氏によると、このフィルタリング技術は、ワームなどの一般的なセキュリティリスクからPCを保護するのに役立ち、サードパーティーソフトウェアのセキュリティ機能の有効/無効にかかわらず、ある程度の防護をマシンに提供するという。またこの技術は、IT管理者に問題発生を通知するほか、特定のマシンをネットワークから隔離することもできる。
Intelでは、「TXT」(Trusted Execution Technology)と呼ばれる技術も新プラットフォームに組み込む予定だ。フェロンジョーンズ氏によると、TXTは同社が数年前に発表した「LaGrande Technology」を最終的に具体化したものだという。
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