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ハイテク企業の環境対策、認知はまだまだ

» 2007年05月11日 07時34分 公開
[ITmedia]

 調査会社の米Forrester Researchは5月10日、企業のIT購買担当の、環境対策に関する意識調査報告を発表した。企業がIT関連の決定を行う際に「環境要素は重要」との回答が85%に上った一方で、購買プロセスに関して、環境面での明文化された基準があるとしたのは4人に1人だった。調査は、北米や欧州の企業のIT担当者124人を対象に実施した。

 環境対策は、事業効率面と企業の社会的責任の両面から重要とされるが、実際に企業のIT担当が重要視するのは、コスト削減効果。調査対象の多くが、「エコ購買」はコスト削減絡みでしか行わないとしており、Forresterでは、企業のIT部門の環境意識は「初期段階」だとしている。

 省エネルギーのサーバや冷却ソリューション、リサイクルプログラムなど、AMDやDellといった多くのハイテク企業が環境対策への取り組みを強化しているが、こうした取り組みを「よく認識している」のは回答者の15%にすぎず、多くが「あまり聞いたことがない」もしくは「全く聞いたことがない」と回答。一方、回答者の大部分が、環境対策は「将来的には購買決定に影響する」とみているという。Forresterでは、環境対策は企業のIT担当に受け入れられつつあり、今後、徐々に実際の購買行動に反映されていくだろうとしている。

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