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ドリコムが増資・新株予約権で17億円調達

» 2007年08月29日 20時33分 公開
[ITmedia]

 ドリコムは8月29日、第三者割当増資と新株予約権の発行で合計約17億3000万円を調達すると発表した。

 第三者割当増資は9月14日付けで行い、総額2億3400万円。NECネクサソリューションズが200株、ドリコムの内藤裕紀社長とドイツ銀行ロンドン支店が300株ずつ引き受ける。

 NECネクサは社内ブログ事業で協業しており、資本提携で関係を強化する。内藤社長の増資引き受けは「今後これまで以上に経営にコミットするため」と説明している。

 同時に発行する新株予約権は、すべて行使された場合の総額は約15億円で、割当先はドイツ銀行ロンドン支店。1000株分ずつ3回に分け、それぞれ行使する目標株価を35万円、50万円、65万円に設定し、行使にはドリコムの許可が必要とした。資金需要と市場環境を見極めながら、機動的にファイナンスが可能なスキームだとしている。行使請求可能期間は2年間。

 調達資金は、着メロサイト運営のジェイケンを4月に子会社化するなどした際に借り入れたつなぎ融資(18億円)の返済の一部に充てる。

ドリコムの株価チャートドリコムの株価チャート(1年:縦軸の単位は1000円)

 第三者割当増資で発行する新株式は発行済み株式の4.0%、新株予約権がすべて行使された場合の新株式は発行済み株式の14.9%になる。同社によると、新株予約権の行使には許可が必要な上、行使の目標株価を現在より高い水準に設定しているため、「急速な希薄化に一定の歯止めを掛けることが可能」という。また「有利子負債の圧縮による財務基盤の強化を目的としていることを勘案すれば、合理的な水準」だとしている。

 8月29日のドリコム株価(東証マザーズ)は、前日比1万円安(-3.08%)の31万5000円。出来高は19株。

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