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Facebookに召喚状――ユーザー保護方針に問題か

» 2007年09月26日 08時41分 公開
[ITmedia]

 米ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ検事総長は9月24日、Facebookのユーザー保護方針に問題があるとして、召喚状を発行した。検事総局が調査を実施したところ、Facebookの安全性に深刻な問題があることが判明。また苦情を提出しても対策を取らなかったとしている。

 検事総局の複数の捜査官が未成年ユーザー(12歳から14歳)のふりをしてFacebookに登録。現在Facebookでは年齢認証を行っていないため、何歳でもプロフィールを登録することができる。登録が完了して数日以内に、成人メンバーから何通もの性的な誘いを示唆するメールや、ポルノ画像が送られてきたという。

 覆面捜査官がこれら性的メールについて、未成年の当人やその親としてFacebookに苦情メールを送ったが、無視されたばかりでなく、送り主に対して何の処置も取られなかった。

 また捜査官はFacebookに対し、サイト上に不適切なコンテンツがあるという苦情を申し立てたところ、Facebookは苦情受理後、1週間以内に画像を削除した。しかしハードコアポルノを公開しているユーザーグループに対する苦情は放置され、24日時点で未成年ユーザーでも閲覧することができる。

 クオモ検事総長は、未成年ユーザーに対する性的な誘いに対する苦情を、Facebookが繰り返し無視したことを特に重視している。例えば8月30日に、捜査官はニューヨーク在住の14歳の少女として登録。その約1週間後に、24歳の男性から「裸の写真、持ってる?」というメールが送られてきた。捜査官はFacebookに対し、少女の母親として苦情メールを提出。翌日Facebookから「規則に違反するものはすべて削除しました」とのメールが届いたが、24歳の男性のプロフィールは現在もそのままになっているという。

 召喚状においてクオモ検事総長は、未成年ユーザーに対する不適切な誘いやサイト上の不適切なコンテンツ、またFacebookの対応について記している。さらに同社のユーザー保護方針についても問いただしている。

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