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米でフィッシング詐欺増加、年間被害32億ドルに

» 2007年12月18日 08時33分 公開
[ITmedia]

 米国でフィッシング攻撃が増加し、年間の被害額は32億ドルに達したとする調査報告書を12月17日、Gartnerが発表した。2007年8月までの1年間のフィッシング詐欺被害者は360万人となり、前年の230万人から大幅に増えている。

 調査は2007年8月に、米国でネットを利用している成人約4500人を対象に実施した。フィッシング詐欺メールを受信したコンシューマーのうち、金銭被害を被ったのは3.3%。2006年の2.3%、2005年の2.9%に比べて増加した。

 ただ、1件当たりの被害額は平均886ドルとなり、前年の1244ドルに比べて減少した。被害者のうち160万人が、損失額の約64%を取り戻すことができたという。

 ユーザーの11%はウイルス対策、スパイウェア対策などのセキュリティ対策ソフトを使っておらず、「無料のものだけ利用する」というユーザーも45%に上った。

 フィッシング詐欺メールに使われるブランドはPayPalとeBayが引き続き最多だったが、グリーティングカードや慈善事業を装うなど手口は多様化している。

 フィッシングやマルウェア攻撃は2009年まで増え続ける見通しで、コンシューマーのデスクトップに感染するマルウェアの最大30%は、広告ネットワークを利用して配信されると予想されている。

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