夏のスポーツイベントなどを大画面薄型テレビの迫力ある映像で楽しんだ読者も多いだろう。テレビやPCなど、人間と映像の接点となるのがディスプレイ。その世界で常識になりつつある動きがある。それが「ワイド」だ。
人間の目の視野角は上下方向(垂直)で約125度程度なのに対し、左右方向(水平)では約200度くらいあると言われている。つまり、人間の目が見える広さは縦方向より横方向に広い。テレビなどが縦長ではなく、横長になっているのは、こうした人間の目の体感に基づいている。
横と縦の比率が4:3の従来型テレビに対し、ワイドテレビは16:9とさらに横に長くなっている。左右に広い人間の視野に対応し、横長にすることで視野をすっぽりと覆うように映像を表示できるため、映像への没入感が増し、臨場感が高まるというわけだ。ワイドサイズのハイビジョンデジタル放送の普及に伴い、薄型テレビはワイドモデルがもはや常識になり、量販店では従来型を探すほうが難しい。
PCディスプレイの世界でもワイドサイズが常識となりつつある。家庭向けの売れ筋ノートPCはワイドディスプレイが当然の装備。ビジネスワーカーが活用するノートPCでも、従来の4:3であるXGA(1024×768ピクセル)から、16:10と横長になったWXGA(1200×800ピクセル)のワイド液晶を備えたモデルがほとんどになってきている。
電子情報技術産業協会(JEITA)の市場予測によると、PC用液晶ディスプレイでは2008年、ワイド型が半数を占めるまでに成長するという。さらに2010年には75%、つまり4台に3台がワイド型になるという見通しだ。ノートPC用液晶では家庭用、ビジネス用問わずこの流れはより急速。国内市場では、2008年の時点で既に73%がワイド型になり、世界市場では実に95%以上がワイドになるという予測だ。
テレビでもPCでも、既にワイド表示が当たり前の時代になっていると言えるかもしれない。
テレビのワイド化は映像の「感動」を強く表現するためのもの。これに対し、PCの世界のワイド化は「情報量の拡大」がキーになる。
もちろん、会議室やプレゼンテーションで活躍するオフィスの必需品・プロジェクターでも、ワイド化への急速なシフトは例外ではない。
プロジェクターではノートPCと同様に、XGAからWXGAへのワイド化が進んでいる。従来主流だったXGA表示に対し、WXGA表示なら1.3倍に情報量が拡大する。つまり、より多くの文字や画像を表示することができるようになるというわけだ。
プロジェクターは、1カ所に集まった複数のユーザーで同じ画面・情報を共有するために使うツールだ。ということは、プロジェクター画面の情報量が拡大すれば、それだけ情報の伝達力や、プレゼンの表現力・提案力が増すことになると言えるだろう。
プロジェクターのワイド化は「横に表示面積が広がる」だけにとどまらない。プロジェクターの進化は「情報共有の深化」でもあるのだ。
常識になりつつあるワイド化に対応し、最新のプレゼンテーションソフト「PowerPoint 2007」ではワイド画面によるプレゼンテーションに対応したモードも備えている。例えば左右にアジェンダを表示しながら進行させたり、動画を表示させながら説明する──といった情報量が一段上のプレゼンが、左右に広いワイド画面を使って効果的に行えるようになる。
さらにはもちろん、Excelなど表計算ソフトで作成したデータも、横長のワイドプロジェクターなら無理なく大量のデータを表示できる。
ノートPCのワイド化に伴い、資料をワイド画面に沿った大きさで作成するオフィスワーカーも増えていきそうだ。
ただ、ワイド画面に沿った大きさで作成した資料を従来のXGAプロジェクターで表示する場合には注意が必要だ。この場合、データの左右が切れてしまわないように、表示をXGAの横幅に合わせることになるため、その分上下に表示できないスペースができてしまうのだ。その上、プレゼン自体もワイドプロジェクターで表示した場合に比べて縮小されて表示されることになる。
また、素早く準備して、いざ会議という時に、ワイド画面のノートPCとXGAプロジェクターの組み合わせでは、Excelなどの細かい文字も縮小表示されてしまい、「なんだか見にくいぞ」などということも最近のノートPCのワイド化を考えると、十分起こりうる話である。
ワイドPCで作成されたを資料を表示するなら、情報を表示する「出口」でもあり、情報共有の「窓」でもあるプロジェクターもぜひ、ワイドに対応しておきたい。
プロジェクターは一度購入すると3〜4年は使うもの。そしてワイドへのシフトはますます加速している。新たに購入する場合でも、買い換えでも、これから導入するならぜひ「プロジェクターもワイド」をキーワードに検討してはいかがだろうか。
ワイドプロジェクターといってもさまざまな機種があり、選定に迷うこともあるだろう。スペックに目を奪われがちだが、オフィスで使う機器だけに、「実績」や「使い勝手」も選択のポイントにしたい。
激戦の国内ビジネスプロジェクター市場で、13年連続でトップを走り続けているのがエプソンのオフィリオプロジェクターだ。2007年度、国内のビジネスプロジェクターにおけるエプソンのシェアは33%(富士キメラ総研調べ)と独走。長年にわたり、国内のビジネスユーザーから変わらぬ支持を受けてきた。
「PC用途を明確に打ち出したプロジェクターを最初に始め、13年かけてユーザーからの要望を1つ1つ直してきた」──エプソン販売プロダクトマーケティング部担当課長の坂井健一氏は、エプソンがトップを維持してきた理由についてこう語る。
「絶対外せない、スペック表に載らない部分こそ譲れない」──これがトップメーカー・エプソンのこだわりだ。例えばプロジェクターを使ってみると気になる熱の排気。エプソンの「EB-1735W」では、プロジェクター本体の前面にファンを配置して熱を排気する前面排気機構を採用することで、会議に集中したいユーザーをサポートする。
さらに、本体の傾きを“1本足”で調節できる機構や、プレゼンの最中や会議中にさっと表示を消しておける「スライド式レンズカバー」など、日々プロジェクターを使うユーザーなら「なるほど」と思わずひざを打ちそうな配慮が、エプソンのプロジェクターの随所に施されている。
操作パネルの表記が日本語なのもエプソンならでは。「あえて国内専用パーツにこだわっている」という。通常ではコストがかかる部分に手をかけられるのは、トップシェアメーカーのエプソンだからこその余裕でもある。
坂井氏は「性能だけではなく『使いやすいということはどういうことなのか』を考えてきたことが、今でも受け入れられていると思っています」と語る。オフィスにおける使い勝手を一貫して大事にしてきたこだわりが、エプソンのプロジェクターが支持を受け続けてきた理由と言えるだろう。
エプソンが満を持して発売するモバイル型のフラッグシップモデルが「EB-1735W」だ。表示解像度はもちろんワイドのWXGA(1280×800ピクセル)。ビジネス用ノートPCで主流である16:10ワイドのWXGAと同じだ。今後、オフィスでワイド化が進んでも安心して対応できる。
肝心の映像は、エプソンが自社で開発・製造するプロジェクター専用液晶パネルを3枚使う3LCD方式により、美しく明るいのが特徴だ。その明るさは3000ルーメン。ワイドモデルはスタンダードモデルと比較して暗くなる場合もあるが、「EB-1735Wはワイド表示を前提に開発しているので、XGAモデルと同じ明るさを実現している」(坂井氏)のも大きな魅力だ。短焦点レンズを搭載しているため、大きなスクリーンにも短い投射距離で投映できるのもポイントだ。
ネットワーク機能を充実させるため、プロジェクターに搭載しているOSにWindows CEを採用したことで、その他のさまざまな機能も充実。特に「USBディスプレイ」機能は、USBケーブル1本で画面も音も転送できる手軽さがありがたい。
こうした高機能を1.8キロの軽快な本体に凝縮している。もちろん、コンパクトなボディでは難しかった前面排気機構や、本体ボタン類の日本語表記など、スペック表に現れないエプソンならではの使い勝手の良さも十分に備えている。
映像を映し出すプロジェクターは、文字通り「百聞は一見にしかず」。購入の検討時にぜひ利用してみたいのが、エプソンの「無料訪問デモ」だ。使ってみたいプロジェクターを、エプソンの担当者がオフィスに持参。ユーザーが自分のオフィスで実際に試して確認することができるのだ。
利用の申し込みはWebサイトから簡単に行える。ワイドの実力と、エプソンのプロジェクターならではの使い勝手を体験してみてはいかがだろうか。
「ワイド」早わかりガイド
パソコン、プロジェクター市場で主流となりつつあるワイド(WXGA)の特長をわかりやすく解説。
エプソンビジネスプロジェクター製品情報
エプソンのビジネスプロジェクター製品一覧。用途や設置場所などからも探せます。
エプソンビジネスプロジェクター無料訪問デモ
エプソンの担当スタッフがオフィリオプロジェクターを持参し、あなたの会社を訪問。
その場で、デモンストレーションを行います。
プロジェクター選びは、エプソン見てから。
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ニュース編集部/掲載内容有効期限:2008年9月28日