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宇宙空間では子孫繁栄は困難 理研・広島大チームが発表

微少重力下では出産率が大きく下がるため、宇宙ステーションなどではほ乳類の繁栄は難しい──理研と広島大のチームが、地球の重力がほ乳類の正常な胚発生の必須の可能性があると発表した。
2009年08月26日 07時00分 更新
photo 広島大などが開発した微小重力環境をつくり出す装置(理化学研究所提供)

 宇宙ステーションのような重力が極めて弱い環境では哺乳(ほにゅう)類の子孫繁栄は難しいことが、理化学研究所と広島大学などの研究チームによるマウス実験で分かった。米スペースシャトル内と同じ重力環境では受精は可能だが出産率などが大きく低下し、人類が宇宙ステーションなどで子孫をつくるのは難しい可能性があるという。25日付の米オンライン科学誌「プロス1」に発表された。

 魚類や両生類は宇宙空間でも子孫を残せることが分かっていたが、哺乳類は宇宙実験が難しく、重力の影響は分かっていなかった。

 研究チームは、弓削類(ゆげ・るい)広島大大学院保健学研究科教授らが開発した微小重力を人工的に作り出す装置を使い、地球の1000分の1の重力環境下で、マウスの体外受精と初期胚の培養を実施。この胚を通常の重力下でメスの子宮に戻し、出産率も調べた。

 その結果、受精の成功率は差がなかったが成長は遅く、96時間後に細胞分裂が無事進んだ「胚盤胞」(はいばんほう)の状態まで発育する割合は、地上の57%に対し30%に低下。出生率は地上の半分程度だった。

 理研発生・再生科学総合研究センターの若山照彦チームリーダーは「人類が子孫を残せるかどうかは、永続的な宇宙活動を目指す場合の課題になる。今後は月(地球の重力の6分の1)や火星(同3分の1)のような弱い重力環境での影響も調べたい」と話している。

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