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国内コンテンツ産業の市場規模縮小 デジタルコンテンツは伸び

» 2009年08月27日 07時00分 公開
[小笠原由依,ITmedia]

 デジタルコンテンツ協会が8月27日に発行した「デジタルコンテンツ白書 2009」によると、2008年の国内コンテンツ産業の市場規模は前年より縮小した。少子化や景気低迷などの影響を受けた。

 08年の市場規模は前年比2.6%減の13兆8282億円。内訳を見ると、44.1%が「図書・新聞、画像・テキスト」、34.6%が「映像」、12.9%が「音声・音楽」、8.4%が「ゲーム」だった。

photo コンテンツ産業の市場規模推移

 流通メディアの半分を占めるのは、DVDやCD、書籍など「パッケージ流通」(49.2%)。次いで「放送」が28.5%、映画やコンサート、カラオケなど「拠点サービス流通」が12.5%、「インターネット流通」が5.6%、「携帯電話流通」が4.2%だった。

 過去5年のコンテンツ産業の市場規模を振り返ると、06年の14兆2493億円をピークに年々若干の減少傾向にある。「コンテンツの楽しみ方が多様化したことで、メガヒットが出にくくなったことや、少子化などによる人口の構造変化が影響。08年の減少には、リーマンショックなどの経済要因も影響している」(同協会の宮島慎一研究主幹)

デジタルコンテンツ市場は拡大

 コンテンツ市場のうち、デジタルコンテンツの市場規模は、前年比5.9%増の5兆8964億円と増加傾向だ。内訳は、「映像」(37.2%)、「音楽・音声」(24.3%)、「ゲーム」(19.7%)、「図書・新聞、画像・テキスト(ネット広告やモバイル広告など含む)」(18.8%)となっている。


photo デジタルコンテンツ白書 2009の表紙

 流通メディア別に見ると、DVD、CDなど「パッケージ流通」(53.5%)が最も多く、「インターネット流通」が26.8%、携帯電話流通が19.7%。パッケージ流通の構成比は04年から17.5ポイント減少している反面、インターネット流通は9.4ポイント、携帯電話流通は8.1ポイント増加している。

 08年のコンテンツ別増加額は、インターネット広告が490億円で最も多く、次いでモバイル広告(292億円増)、邦画(213億円増)が多かった。

 デジタルコンテンツ白書 2009はA4変型・248ページで、6000円。

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