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大手キャリア主導のモバイルアプリ団体が統合

» 2010年07月28日 07時00分 公開
[ITmedia]

 AT&T、NTTドコモ、ソフトバンクモバイルなど大手キャリアが設立した2つのモバイルアプリ団体が統合する。

 各国のキャリア24社がつくるWholesale Applications Community(WAC)は7月27日、組織を法人化するとともに、ソフトバンクモバイル、China Mobile、Vodafoneの合弁会社「Joint Innovation Lab(JIL)」と統合することを明らかにした。WACはAppleやGoogleのモバイルアプリストアに対抗するオープンな携帯アプリ配信プラットフォームを開発しようとしており、JILはモバイルウィジェットの実行環境など、携帯電話を利用する新技術やアプリケーションサービスの開発を目指している。

 WACはこの日、ビジネスモデルも明らかにした。同社の携帯アプリ配信プラットフォームでは、各キャリアが独自のアプリストアを構築し、サードパーティのアプリを販売できる。アプリの代金はユーザーから携帯電話料金と一緒に徴収する。アプリ開発者はアプリの価格を自分で設定でき、売り上げの一部(割合はキャリアによって異なる)を受け取る。WACは運営費をまかなうため、各アプリケーションから少額の取引手数料を受け取る。いずれはアプリ内販売、位置情報の活用、広告表示にも対応していくという。

 WACは11月に、最初の仕様と開発者向けSDKをリリースする。仕様はW3Cの標準に基づき、JILの仕様と互換性を持つ。WAC仕様をサポートする端末は2011年に登場する見通し。

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