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HP決算、ストレージとサーバが好調で増収増益

» 2010年08月20日 11時02分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Hewlett-Packard(HP)は8月19日(現地時間)、第3四半期(5〜7月)決算を発表した。売上高が前年同期比11%増の307億2900万ドルで、純利益は同6%増の17億7300ドル(1株当たり1ドル8セント)だった。エンタープライズ向けのストレージ&サーバ事業の売り上げが好調だった。売上高はThomson Reutersがまとめたアナリスト予測304億6000万ドルを上回った。

 売上高を部門別で見ると、旧EDS、ストレージ&サーバなどを含むエンタープライズ部門は前年同期比6%増の139億2100万ドルで、そのうちストレージ&サーバ部門が特に好調で19%増の44億4900万ドルだった。一方、サービス部門は1%増と伸び悩んだ。パーソナルシステム部門は17%増の99億1800万ドルと好調だった。イメージング&プリンタ部門は9%増の61億6700万ドルだった。

 地域別では、北南米地域は前年同期比12%増の142億ドル、欧州は9%増、中東およびアフリカは14%増、アジア太平洋地域は8%増だった。HPの総売上高に占める米国外での売上高は63%になり、BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)の売上高は21%伸びて売り上げ全体の11%を占めた。

 HPは第4四半期の売上高を325億〜327億ドル、1株当たり純利益を1ドル25セント〜1ドル27セントと見込んでいる。また通期の業績予測を第2四半期の業績発表時に示した「1株利益3ドル76セント〜3ドル81セント」から「4ドル49セント〜4ドル51セント」に上方修正した。

 同日公開された業績発表のリリースでは、マーク・ハードCEOの辞任に関しては言及されていない。同社は現在、キャシー・レスジャックCFO(最高財務責任者)を暫定CEOとし、外部のヘッドハンティング企業に依頼して次期CEOを探している。レスジャック氏は「広範囲にわたる第3四半期の好調な実績は、われわれの戦略と実行方針の力を示している。引き続きコスト削減に努め、成長分野に投資していく」と語った。

 同四半期の業績は好調だったが、第4四半期の控えめな予測とマーク・ハード氏の辞任を反映し、同社の株価は時間外取引で一時2%以上下落した。

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