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エプソン、3LCD最薄44ミリのモバイルプロジェクター

» 2010年09月17日 07時00分 公開
[ITmedia]

 エプソンは9月16日、プロジェクターの新製品を発表した。ビジネス向け「オフィリオ」は3LCD方式としては世界最薄のモバイルモデルなど10機種、ホームシアター向け「ドリーミオ」は反射型液晶パネルを採用した世界初のモデルなど3機種。昨年投入した低価格モデルの効果で販売が拡大しており、新製品の投入で国内シェア50%を固めたい考えだ。

photo 厚さ44ミリのEB-1770W。普段使っているビジネスバッグでノートPCなどと一緒に持ち運べる

 オフィリオの新製品「EB-1775W」「EB-1770W」「EB-1760W」「EB-1750」は、厚さ44ミリのモバイルモデル。ビジネスバッグにノートPCや資料などと一緒に持ち運べるように薄型化した。十分な明るさ(EB-1775WとEB-1770Wは3000ルーメン)と、近距離から大きく投写できる単焦点レンズ(1.4メートルから60インチ)、縦・横補正機能を備え、出先の限られた場所でも明るく見やすく表示することができるという。

 「EB-W10」「EB-X10」「EB-S10」は昨年投入した10万円以下のスタンダードモデルの新機種。明るさが従来より100ルーメンアップして2600ルーメンに向上した。常設モデル「EB-G5950」「EB-G5650W」「EB-G5600」は大型会議室などで要求される5200/4500ルーメンの明るさを持ち、設置性とメンテナンス性にも優れる。

 オプションとして書画カメラ「ELPDC11」は500万画素カメラを採用し、立体物も鮮明に投影できるという。

 また新しい保守サービス「エプソン引取保守パック」を発売。故障時の引き取りと持ち込み修理を組み合わせたメニューになっており、オンサイト修理や代替機が不要なユーザーに対し、割安な保守サービスを提供する。

製品名 解像度 明るさ(ルーメン) 重さ(キロ) 実売予想価格 発売時期
EB-1775W WXGA 3000 約1.7 17万円台後半 10月下旬
EB-1770W WXGA 3000 約1.7 15万円台後半 10月下旬
EB-1760W WXGA 2600 約1.7 12万円台後半 10月下旬
EB-1750 XGA 2600 約1.7 9万円台後半 10月下旬
EB-W10 WXGA 2600 約2.3 8万円台後半 10月中旬
EB-X10 XGA 2600 約2.3 7万円台後半 10月中旬
EB-S10 SVGA 2600 約2.3 4万円台後半 10月中旬
EB-G5950 XGA 5200 約6.8 53万円前後 11月下旬
EB-G5650W WXGA 4500 約6.8 53万円前後 11月下旬
EB-G5600 XGA 4500 約6.7 41万円前後 11月下旬
photo 反射型液晶パネルによる3LCD方式のフルHDプロジェクター「EH-R4000」。試写を見たところ、階調表現に優れ、立体感のある映像になっていた印象

 ドリーミオの新製品「EH-R4000」は、同社が開発した反射型高温ポリシリコンTFT液晶パネルを採用したフルHDモデル。従来の透過型液晶パネルに比べ開口率が向上しているほか、黒の再現を高め、最大100万:1の高コントラスト比((オートアイリス時)を実現している。レンズの短焦点化により設置の自由度を高め、部屋の奥行きが約330センチあれば100インチスクリーンへの投写が可能で、6畳間、8畳間でも大画面が楽しめる。

製品名 仕様 実売予想価格 発売時期
EH-R4000 3LCD Reflective、フルHD1080p、コントラスト比100万:1、1200ルーメン 65万円前後 11月下旬
EH-R1000 3LCD Reflective、フルHD1080p、コントラスト比50万:1、1200ルーメン 50万円前後 11月下旬
EH-TW3600 3LCD、フルHD1080p、コントラスト比5万:1、明るさ2000ルーメン 25万円前後 10月下旬

 「過去15年で最高の販売台数を達成した」──新製品発表会で、エプソン販売の中野修義販売推進本部長は胸を張った。昨年、ビジネス向けで10万円以下のレンジが拡大しているのに対応して投入したスタンダードモデルの効果で販売台数が拡大。09年度上期に32.4%だった国内市場シェアは、スタンダードモデルを投入した同年下期には53.4%に達し、通年でも15年連続トップを維持した。

 オフィリオ新製品では、「お値段以上」のコストパフォーマンスをうたうスタンダードモデルに加え、企業からの要望が多かったという持ち運びしやすい薄いモデルをラインアップ。WXGA対応モデルも豊富にそろえ、選べる保守サービスとともにビジネスユーザーのさまざまな用途に全方位で対応する。

 オフィリオ新製品は1年で7万5000台、ドリーミオ新製品は3000台の販売が目標。2010年度の国内プロジェクター市場は18万8000台規模とみられ、09年下期と同様、プロジェクター製品全体でシェア50%超の獲得を目指す。

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