「われわれは、人々が参加することによって巨大なWebに品質を取り戻すキュレーテッドアルゴリズム型検索という構想を抱いている」とスクレンタ氏は11月1日付の個人ブログに記している(訳注:「curate」は情報を整理・分類する作業を指す)。
同社は、健康、料理、歌詞、ホテル、自動車、大学、個人ローンなどの検索分野を中心とした控え目なスタートを切ろうとしている。スクレンタ氏は、Blekko上で「cure for headaches(頭痛を治す)」「Obama/date(オバマ/日付)」「global warming/conservative(地球温暖化/保守派)」などの検索を試すようユーザーに勧めている。
マーク・アンドリーセン氏やロン・コンウェイ氏といった個人投資家から2400万ドルの資金を調達したBlekkoは、毎年1社ないし2社のベンチャー企業が挑戦しては失敗するという分野に挑もうとしているのだ。
Googleは米国の検索市場で66%のシェアを支配している。Bingは現在、Yahoo!の検索エンジンにもなっており、両方を合わせると検索市場の約28%のシェアとなる。こういった状況の中でも、現在の検索市場の一角を崩そうと次々と挑戦する企業が登場しているが、まだ成功した企業はない。
2008年には米CuilがGoogleに挑戦したが、すぐに勢いを失い、同社のWe サイトは今年の9月に閉鎖された。2009年に立ち上げられた米Wowdは、高度なカスタマイズが可能な検索サービスを提供しているが、Googleキラーという看板は掲げていない。
BlekkoはキュレーテッドWebサイトの市場への進出も目指している。キュレーテッドWebサイトの原型と言えるのがWikipediaだ。この市場には企業の参入が相次いでおり、例えば、米Quoraは一連のQ&Aセッションで構成される。Facebook Questionsもこのタイプに属する新サービスだ。
Googleも2008年、「SearchWiki」機能でキュレーテッド検索分野への進出を試みたが、後にこのサービスは終了し、スター(星印)付き検索機能がそれに取って代わった。
Googleはやはり、Blekkoの出現を気に留めていない様子だ。
「有用な情報の配信に貢献し、人々に新たな選択肢を提供する競争は歓迎だ」とGoogleの広報担当者は米eWEEKに語った。
「素晴らしいライバルの存在は、当社および検索市場のすべての企業にとって大きなメリットをもたらす。われわれがさらに仕事に励むことになるからだ。要するに、あらゆる人々の利益になるのだ」(同広報担当者)
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