Oracleの12月2日の発表会の主な目的は、SPARCプロセッサを搭載し、Solarisが稼働するクラウドコンピューティングシステム「Oracle Exalogic Elastic Cloud T3-1B」を披露することだった。同システムは、9月にOracle OpenWorldで発表されたIntel x86搭載版と併売される。
SPARC Exalogicは、クラウドシステムの新しいミドルウェアプラットフォームであり、ExadataはSPARCのデータベースサーバだ。Oracleは、これらの製品の処理速度は世界で最速だと言ってはばからない。
Oracle OpenWorldで、エリソン氏とシステム担当執行副社長のジョン・ファウラー氏はx86版のExalogicを披露した。同システムは30のサーバと360のコアシステムで構成され、企業は1ラックでプライベートクラウドを運営できる。12月2日には、OracleはExadataとExalogicという高さ7フィートの2つのSPARCラックをステージで紹介した。
「昨今は斜陽(Sun-setあるいはSun-down)プログラムの話をよく聞くが、これは違う。『日はまた昇る(The Sun Also Rises)』という小説もある」とエリソン氏は語った。「われわれのテーマは『日の出(Sunrise)』プログラムだ」
「銀行や電気通信の大手を含むミッションクリティカルなIT業界では、いまだにUNIXやLinuxとJavaを稼働させている。SPARC SolarisとJavaは、恐らく今も1位だ。われわれのデータベースおよびサーバ事業の70〜80%はSolarisとLinuxをベースにしており、Microsoft WindowsおよびIBMのメインフレームではそれぞれ2位だ」(エリソン氏)
本稿(のオリジナル版)を読んだHPの広報担当者は3日、eWEEKに対し、エリソン氏の発言に関して次のような公式コメントを寄せた。
HPは世界第1位の企業向けサーバプロバイダーだ。われわれは顧客の要望にフォーカスしており、顧客はわれわれが提供する技術、製品性能、価格によって勝ち続けている。それは数字が証明している。当社のストレージ&サーバ部門は2010年第4四半期(8〜10月)に前年同期比で25%成長している。また、HPはサーバの販売台数を伸ばしている唯一の大手UNIXベンダーだ。
ラリー・エリソン氏はここ数年市場シェアを落とし続けている採算の合わない事業(Sun Microsystems)を買収した。Sunはいまだに市場ランキングで最低だ。顧客は、Oracleが何と言おうと、時代遅れのベンチマークなどにだまされたりしない。HPの市場シェアがそれを証明している。Sunの顧客はこぞってHPに駆け込んでいる。顧客はHPがより優れた技術、性能、価格を提供していることを認識しているからだ。
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