ザ・インタビューズには、ユーザーや回答を検索したり一覧表示する機能などがない。作成されたインタビュー記事の多くは、ユーザーが作成した「リスト」や、TwitterやFacebook上での共有を通じて読まれるようになっている。「開発当初はここまでユーザー数が多くなる発想がなかったため、回答の量より質で勝負したかった」のが理由だと福田さんは言う。
「検索機能はないし、タイムライン的な機能は一応あるものの、大々的には押し出してはいない。そのような機能は、ある程度インタビュー記事の量が集まって質のいいものがそろった段階でないと、意味がないと考えている」
とはいえ検索機能などの搭載を望むユーザーからの声は多い。今後の搭載の可能性について「なくはない」と福田さん。正式サービスとなった今後、ユーザーの反応を見ながら随時機能の追加を検討していく考えだ。
「ヒットに結び付いた開発面での工夫と言えば、あまり人の話を聞かないこと。質問の匿名制や、誰でも質問できること、回答の量より質を優先するということなど、最初のコンセプトをぶらさないように気をつけながら開発してきた。ユーザーからもらったさまざまな意見はありがたく受け止めつつ、その通りにやったらだめだという考えをチーム全員で持って開発・運営している」(福田さん)
同社はこれまでにも、誰でも簡単に“2万字インタビュー”が作成できるというWebサービス「2manji」(ニマンジ)を運営してきた。ザ・インタビューズの開発当初、社内でも「2manjiと何が違うの?」という声が上がったと、ディレクターの蛭田悠介さんは話す。
「基本的に“自問自答”形式の2manjiとは違い、ザ・インタビューズでは質問してくれる相手がいるので、ユーザー同士のコミュニケーションが発生する。コンセプトがそもそも異なっている」(蛭田さん)
2manjiの開発にも携わった福田さんによると、ザ・インタビューズでは2manjiでうまくいかなかった内部のコメント機能やスター機能などを省き、ユーザー同士のコミュニケーションは全てFacebookやTwitterなどのソーシャルメディア経由で行われるようにしたという。インタビュー記事に対する読者の反応をソーシャルメディアにひも付けたことが、ユーザー間での口コミの広がりにつながっているという。
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