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Oracleとsalesforce.comがクラウド事業での大規模提携を発表

» 2013年06月26日 09時29分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Oracleと米salesforce.comは6月25日(現地時間)、クラウド事業に関する9年間の広範な提携を結んだと発表した。クラウド市場で後れを取っているOracleは、昨日発表したMicrosoftとの提携に続き、長年のライバルとクラウド強化を目的に提携を結ぶ。

 salesforce.comは、クラウドサービスの基盤として、Oracleの「Exadata」と「Oracle Linux」「Oracle Database」「Java Middleware Platform」を採用する。

 Oracleは、Oracleの「Fusion HCM」と「Financial Cloud」をsalesforce.comに統合し、salesforce.comのアプリケーションおよびプラットフォームにコア技術を提供する。

 salesforce.comはまた、Fusion HCMとFinancial Cloudを全社的に採用する。

 Oracleのラリー・エリソンCEOは発表文で「クラウドアプリの顧客は、例え異なる企業が開発した製品であっても、クラウドプラットフォームですぐに使えることを期待する。だから、マーク(salesforce.comのマーク・ベニオフCEO)と私は両社が協力してsalesforce.comとOracle Cloudを統合させる必要があると確信している」と語った。ベニオフCEOも「ラリーと私はsalesforce.comとOracleがクラウドを統合させる必要があることで合意した」と語った。

 Oracleとsalesforce.comは長年のライバルであり、エリソン氏とベニオフ氏は、新製品発表やカンファレンスなどで互いの製品を批判することが多かったが、クラウド市場での生き残りを掛けて提携する。

 エリソンCEOは20日の業績発表後の電話会見で、salesforce.com、NetSuiteを含む幾つかの企業との“驚くべき”提携を発表すると語っていた。同社の第4四半期(3〜5月)決算は、売上高は前年同期からほぼ横ばいの109億ドル、純利益は前年同期比10%増の38億ドル(1株当たり0.8ドル)だった。

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