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売りは「究極のクローズド」 410万DL突破のカップル専用SNS「Between」の狙い(3/3 ページ)

» 2013年10月09日 09時00分 公開
[本宮学,ITmedia]
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「ニッチならではのチャンスがある」

 カップル向けSNSの市場規模は一般向けWebサービスと比べて小さいが、「ニッチなサービスならではのチャンスもある」と梶谷さん。「例えばLINEのようなサービスは、カップル向けスタンプだけを目立たせるわけにはいかない。ユーザー層が限定されているからこそできることも多い」

 写真やメッセージを長期保存するのも“カップル専用”ならではのこだわりだ。多くのメッセンジャーアプリでは一定期間を過ぎた写真やメッセージは消えてしまうが、Betweenは過去のやり取りをいつでも振り返れるため「カップルが“思い出を残せる場”になっている」。実際「別れそうになったユーザーから『Betweenの過去のやり取りを見て仲直りできた』という声も多い」という。

 日本での普及施策はこれまで「ほぼ口コミだけ」。「ネットで『誰と付き合っている』と公言する人は少ないと思っていたが、意外と『カップルならこれを使うといいよ』とTwitterなどで広めてくれるユーザーが多い。幸せなユーザーが幸せなユーザーを呼んでアクティブ率が高まるという、いいサイクルができている」(梶谷さん)

 「mixi疲れ」や「Facebook疲れ」などの言葉が生まれたように、SNS上の人間関係に疲れてしまうケースがしばしば話題になってきた。「公開型のSNSだとどうしても『自分をよく見せよう』という八方美人的な思考になってしまう。自分のいい面しか知らない人との人間関係に疲れるのはある意味当然。いろいろなSNSを経験し、これからは“ありのままの自分”を出せる場が求められていくのでは」と梶谷さんは話している。

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