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» 2013年12月24日 08時56分 UPDATE

「芋発電」は日本を救うか 発酵させてメタンガス、「エネルギー産業としての農業」の可能性は (1/3)

享保の大飢饉から人々を救ったサツマイモは、再び日本の“救世主”となるか――。芋を発酵させて作り出されるメタンガスに着目し、近畿大学生物理工学部の教授が、ユニークな研究を進めている。

[産経新聞]
産経新聞

 「サツマイモを日本の基幹エネルギーに」。芋を発酵させて作り出されるメタンガスに着目し、近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)の鈴木高広教授が、ユニークな研究を進めている。成長が早くコストも比較的低く抑えられ、「『エネルギー産業』としての農業の可能性を切り開きたい」と鈴木教授は意欲をみせる。江戸時代には享保の大飢饉(1732年)から人々を救ったサツマイモは、再び日本の“救世主”となるか−。(秋山紀浩)

屋上に「芋工場」

 「1平方メートルあたり、平均で20キロのサツマイモの収穫が可能です」。鈴木教授が胸を張った。

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 近畿大学生物理工学部の研究棟屋上。普段学生らが立ち入らない広いスペースには、無数のポリ袋が棚に積まれて配置されている。袋の中には、芋の栽培用に配合された土が入れられ、その中からは、収穫を終えたサツマイモのつるなどが顔をのぞかせていた。

 「ここがサツマイモの栽培場所。平面でなく立体的に栽培用の袋を配置しました」と説明してくれた。

 燃料用として収穫量を大きく向上させるために鈴木教授が工夫を加えたのは、棚に栽培用のポリ袋を段状に配置し太陽光を効率的に利用する仕組みだ。成人男性の胸ほどの高さの三角形の棚に袋を積み、「4階建て」の立体構造とすることで収穫量を飛躍的に増やした。

 「弱い光でも光合成をすることができる芋の特性を考えた結果、この形にたどり着きました」と鈴木教授は話す。

ペットボトルで栽培

 もともと民間化粧品会社で紫外線の有害性などについて研究していた鈴木教授。研究を続ける中で、太陽光を効率的に利用した植物栽培法に興味を持ち始めたという。

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