米通信キャリア4位のT-Mobile USは6月18日(現地時間)、米Appleのハイエンドスマートフォン「iPhone 5s」を7日間無料で貸し出すキャンペーン「Test Drive」(試運転という意味)を発表した。T-Mobileのネットワークの速さを体感してもらい、競合からの乗り換えを促進する狙い。
米国在住者は特設ページからサインアップすると、数日後にテスト用の電話番号が割り当てられたiPhone 5sが届く。サインアップの際、端末の保証のためにクレジットカード情報を入力する必要があるが、送料を含めて完全に無料だ。
ユーザーは7日間、iPhone 5sでT-Mobileのネットワークを無料で利用できる。アプリのインストールなどをしなければ、Apple IDを作る必要もない。返却は、宅配便などは受け付けず、最寄りのT-Mobileショップに持っていく必要がある。返却時にディスプレイの破損などの問題があった場合は100ドルの補償料を求められる可能性がある。
T-Mobile USは米国通信市場でVerizon、AT&T、ソフトバンク傘下のSprintに続く4位の通信キャリア。後発の強みを生かし、データネットワークの強化に注力しており、LTEの提供範囲を急拡大させている。
同社のジョン・レジャーCEO兼社長は発表文で「他のキャリアは顧客に中身も見せずに買うよう求めるが、われわれは違う。Test Driveでうちのすごいネットワークを試し、データに強いネットワークというものがどういうものかを自ら体験して欲しい」と語った。
T-Mobileは同日、既存ユーザー向けに、米国の主要音楽ストリーミングサービス(Pandora、iTunes Radio、Beats Music、Rhapsody、Spotify、Xbox Music、Milk Music他)のLTEでの利用パケットを無料にすることも発表した。
T-Mobileは米キャリア3位のSprintと買収交渉中とみられている。SprintのCEOでもあるソフトバンクの孫正義社長は3月に米報道番組でSprintによるT-Mobile買収は米国に真の競争をもたらすと語った。
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