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楽天、米Ebates買収の狙い 楽天市場“外”のECサイト取り込みへ 海外比率5割目指す(2/2 ページ)

» 2014年09月09日 19時40分 公開
[岡田有花,ITmedia]
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 買収をテコに楽天グループの海外展開を加速。流通総額の海外比率はこれまで6%だったが、Ebates買収によって16%に上昇。「2020年過ぎたころまでには50%に持っていきたい」と三木谷社長は意気込む。

 来日したEbatesのケビン・ジョンソンCEOは「IPOの準備をしている最中に、三木谷社長から提案を受けた。楽天とは(LinkShareを通じて)7年間一緒にやってきて尊敬しており、個別にやるよりも大きなことが達成できると考えて決断した」と楽天を評価した。

楽天外部の「データ」も手中に

 三木谷社長は会見で、データの重要性も繰り返し強調。Ebatesが保有する会員データをビジネスに生かしていく方針を示した。

 8月に買収した米Sliceも紹介。Sliceは、さまざまなECサイトから届くメールを解析し、ユーザーの購入履歴を集約する“電子レシート”サービスを運営している。楽天は、Sliceが保有する購買データもビジネスに活用する狙いだ。

 「楽天の戦略はデータドリブンになってきており、データは充実してきているが、それだけで全てが分かるわけではない。楽天での活動以外のデータを活用し、消費者の行動全体を把握することで有効な一手が打てる」(三木谷社長)

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