実はこの勝負に挑む前は、フェンシングの本式ルールにのっとってデジタルペンで戦おうと思っていた。
しかしYouTubeにアップされているフェンシングの動画を見て諦めた。あまりにも奥深すぎるのだ。
フェンシングと一口に言っても大きく3つくらいの競技に分けられ、それぞれ素人目には分からないような細かいルールがいくつもある。今回やるような素人同士の戦いを「フェンシングです」と言ったら誰かに本気で怒られそうなので、「3分間1セット」という競技時間だけを拝借することにした。
というわけで、3分間のデジタルペンの戦い、スタートである。
ゴーン! 戦いのゴングが鳴った。
まずは互いに出方をうかがいながら、胸元に下げたiPadめがけてデジタルペンで突っついていく。
おお、なんだかちゃんと決闘っぽい。
ただ、開始10秒にして重大な欠陥に気づく。iPadがぶらぶらして安定しないのだ。
iPadはちゃんとした本物(第3世代)を使っているが、どうやらそれを胸元に固定するテープに問題があるようだ。よく500メートル300円とかでホームセンターに売っているビニールテープ1本で首から下げているだけなので、闘士がちょっと動くだけでぶらぶらする。
自分の胸元のiPadをわざと裏返しにしておけば絶対に負けないはずだが、闘士たるものそんな卑怯な手を使うわけにはいかぬ。
iPadがひっくり返らないように細心の注意を払いながら、絶妙なバランスで攻撃と防御を繰り返していく。冷静と情熱の間って多分こんな気持ちだ。
そうこうしている間に3分たった。しっかりした重い衣装を着ているため、疲れる上にとにかく暑い。双方汗だくである。さて、勝負の行方は……?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
提供:株式会社ワコム
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ニュース編集部/掲載内容有効期限:2014年11月28日