「銀咲 大和」は50歳の酒好きなダンディーなおじさんという設定。筆者も50代で酒は好きだ。ちょっと年下だが、このおっさんをおっさんが調教してみた。いや、プロ歌手なんだからおっさん呼ばわりは失礼か。
まずはフォークということで、グレープの「精霊流し」。悲しい曲だ。これは「PIT」モードでシャクリを描くくらいで、特別なことはほとんどしていない。声質も、演歌というよりはフォークなソフトボイスといった感じだ。トワ・エ・モアの男性のほうとか、松山千春とか、そういった系かな。
もう1つ、昭和歌謡的な曲は宇宙戦艦ヤマト。ささきいさお「真赤なスカーフ」にしてみた。元曲は情感たっぷりの歌い方だが、銀咲版はかなりあっさりした感じになってしまった。太陽系を離脱する前に反射衛星砲でやられてしまいそうである。
「VIA(Vibrato Amplitude)」モードでビブラートの深さを一括で上げたり、シャクリをまんべんなく入れたりしている。
原曲を聞くと、低音部分でかなりトーンを切り替えたりしているので、そのあたりが将来的にサポートされるといいなあと思う。あと、VOCALOID4のグロウルに相当するものもほしいところ。
ただ、これは中の人が本当にそういう歌い方をしてそうでもある。
CeVIOではなく、人間のおっさんである筆者も比較用に歌ってみた。ちなみに「銀咲 大和」版のコーラスも筆者だ。両方のピッチカーブを別のソフトで比べてみて、「人間がんばれ、いや、俺がんばれ」と思ってしまった。
この熟年熟女コンビについては、おそらく演歌とフォーク、どちらもいけるように中間的な歌唱ができる人を選んだものと想像できる。将来的にはもっとガチ演歌の人がラインアップに加わると面白いのではないだろうか。
実は残り2人の歌手も試しているのだが、現時点で公開できるのはここまで。少ししか試していないが、「白咲 優大」「黄咲 愛里」もプロフィールにある通りの歌い方をするのは保証しよう。すべてそろった時点で同じジャンルである白咲&緑咲、赤咲と黄咲のデュエットを試すのも楽しみだ。
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