では訪日中国人がこぞって購入した炊飯器はどうか。中国には白物家電メーカーの「美的」などが、日本製によく似た炊飯器をハイエンドモデルで4〜5万円程度で販売している。
最近、国営テレビ局・中央電視台の番組が、日本の炊飯器と中国の炊飯器を比べ、どちらで炊いたご飯がおいしいかというテストを行った。日本のローエンドモデルと中国のハイエンドモデルで比べるという、微妙にアンフェアではないかとも思える企画だったが、両方を食べ比べた人々の反応は、中国の「美的」製炊飯器によるご飯のほうが美味しいと答えた人がより多いという結果だった。
番組内では、ご飯の含水率や弾性、糖の含有量を数字で明らかにした。数字を明確に打ち出せば中国メーカー製品の説得力が増し、そのために買う層というのは一定数いる。今後、小米のような企業が国営テレビ局の1番組よりも説得力ある炊飯器の指標を出すようになれば、中国メーカーの製品がある程度売れるのではないかと思う。
温水洗浄便座にしても、中国のそれは水流が強烈過ぎて、用足し後に気持ちよく洗えない製品ばかりなのが現状。だが、製品の改良を重ね、中国の消費者を納得させられる物差し的スペックが示されるようなら、日本企業も中国企業にシェアを取られかねず、うかうかしていられないのだ。
6億人のユーザーを抱える独立国が、ネット上に出現した!
2014年末、中国政府はGoogleを完全に遮断し、ワールドワイドウェブから独立を果たしました。Twitterなどの西側サービスを拒絶し、国外サイトへのアクセスを制限された世界は不気味にも思えます。しかし、そこでは6億人が、パクリ的な国内サービスを使ってインターネットを楽しんでいます。では、このネット上の独立国はいかにして成立したのでしょうか? その過程を探ると、いくつもの興味深い事実が明らかになりました。ネット導入は政府主導だったこと、パクリでも国産サービスが選ばれること、しかし国内のIT企業は常に世界を目指していたこと……。さあ、ネット上に国境線が引かれるまでの20年を、共に辿り直しましょう!
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