日本IBMは、Twitterの投稿文からユーザーの感情や個人情報を推測し、ツイート内容に付け足してデータベース化する技術を開発。ひと回り大きくなったデータを検索API「IBM Insights for Twitter」に搭載し、クラウドサービス「IBM Bluemix」上で公開することで、開発者やデータサイエンティストを手助けする。
「IBM Insights for Twitter」を使い、企業や製品に関連するツイートを、ポジティブなら「緑」、ネガティブなら「赤」で表示し、ポジティブ/ネガティブな感想を選んで抽出する──といったことも可能だ。同社でBluemix エバンジェリストを務める木村桂さんは「ユーザーが面と向かって言えないような感想を引き出せるのは、企業にとって有益では」と話す。
また「前後のツイートに“my kids”が含まれている」といった根拠から「結婚しているか」「子持ちかどうか」なども推測。検索窓に「IBM sentiment:negative has:children」と入力すると、「IBMにネガティブな印象を持つ親」のツイートだけを検索できる。
「企業がこうしたサイトを、自前でゼロから組み立てるのは難しい。安価で柔軟な自前開発ができるように、クラウドサービスという形でAPIを提供し、デベロッパーを支援していきたい」(木村さん)
今年4月、米Twitter傘下のGnipがツイートデータのライセンス契約を自社で行うと発表した。
本国の発表を受けTwitter Japanは、日本で再販を行っていたNTTデータは「データ再販パートナー」から「戦略的ソリューションパートナー」となり、今後も同社がTwitterデータを利用点に変わりはなく、ソーシャルアナリティクス、システムインテグレーションなどを複合した「強みをより生かした関係になる」と説明していた。今回の発表は、データの単純再販から一歩進んだ、企業内での活用を前提としたツールの開発・提供となる。
Twitter Japanの後藤和枝シニアパブリッシャーソリューションズマネージャーは、「140文字の投稿文には、本文データ以外にも、位置情報など65以上の『分析要素』が隠れている」と話す。「全世界のツイート数は1日に5億件以上。リアルタイムで集まる膨大な『分析要素』の中から、パートナー企業の方々に知見を見出してもらうことで、マーケティングを変革する“Twitterのデータエコシステム”を形成したい」(後藤さん)。
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