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2016年02月08日 09時40分 UPDATE

AIが「囲碁」を攻略する“Xデー”は近い 人類は自ら学習する「怪物」を生み出したのか (1/3)

Google傘下の英ベンチャー企業がプロを負かすレベルの囲碁ソフトを開発した。AIが人間のように自ら学習することで棋力を高め、“Xデー”を予測より10年早めたという。いよいよ、人類は「怪物」を生み出したのか。

[産経新聞]
産経新聞

 米グーグルが昨年買収した英国のベンチャー企業、ディープマインドが、プロを負かすレベルの囲碁ソフトを開発したとの論文が1月末の英科学誌「ネイチャー」に掲載された。グーグルの持つクラウドコンピューターを使って人工知能(AI)が人間のように自ら学習することで棋力を高め、Xデーを予測より10年早めたという。いよいよ、人類は、良くも悪くも自身の手に負えない「怪物」を生み出したのか。

画像 コンピューターソフト「アルファ碁」が、プロ棋士に勝った対局の結果を報告したネイチャー誌の論文

 AIは、第二次世界大戦後に研究が始まったが、当初から目指すものの一つが人間に追いつくことだった。1997年にチェスやオセロでチャンピオンを打ち負かし、2016年現在、将棋でようやく「王手」をかけるまでになった。

 将棋の場合、定跡が確立している序盤や、答えが一つしかない終盤(詰め将棋)では、ミスをしないAIの方に分がある。しかし、中盤では大局観を持つ人間が有利だった。突破口を開いたのは、「機械学習」と呼ばれる膨大なデータを分析する技術だ。お互いに最善の手を指していく「プロ同士の棋譜」を大量に読み、駒の位置関係などを数値化して、盤面全体では初見でも最も優勢に導く手を打てるようにした。現役トップの羽生善治名人を負かすのも近いとみられる。

 一方の囲碁は、将棋よりも打てる手の組み合わせ数が100桁(10の100乗)も多いとされ、「中盤」も深く、チャンピオンに勝つのは10年先と言われていた。囲碁ソフトを飛躍させたものとして、「モンテカルロ木探索」と呼ばれる手法がある。将棋の手法を組み合わせ数の多い囲碁にそのまま取り入れると、実時間での計算ができないし、囲碁は攻めと守りが切り分けにくく良い手と悪い手の評価がはっきりしない。モンテカルロ木探索は、ランダムな手を打ってその中から最善の手を選ぶという、おおざっぱな先読みをするのだ。囲碁というゲームの特性に合わせた手法を編み出したことで飛躍を遂げた。

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