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2016年03月02日 09時19分 UPDATE

安全優先か一体感か……「組み体操」規制強化に教育現場で賛否分かれる (1/3)

組み体操を規制する動きが広がっている。骨折など重大事故を招く可能性が高いことが理由だが、「団結力を高める」と評価する声も根強い。安全と一体感のはざまで組み体操は揺れている。

[産経新聞]
産経新聞

 多くの人が経験してきた運動会の“華”、組み体操を規制する動きが広がっている。四つんばいの姿勢で積み重なる「ピラミッド」や、肩の上に立って円塔を作る「タワー」を、大阪市教委は新年度から小中高校で全面禁止する。骨折など重大事故を招く可能性が高いことが理由で、全国では千葉県流山市など組み体操を全面廃止する自治体も現れた。しかし教育現場では「団結力を高める」として評価する声も根強い。安全と、仲間としての一体感。そのはざまで組み体操は揺れている。

リスク考慮せず

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 体操着姿の男子中学生が次々に積み重なると、その高さは5メートル以上に達した。直後、生徒らによる“山”は勢いよく崩壊。下敷きになり歩くことさえままならない生徒2人に、保護者からは拍手が送られた−。

 動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開された、昨年9月の大阪府八尾市の市立中でのアクシデントだ。10段ピラミッドが崩れ、1人が骨折の重傷、5人が軽傷を負うという、あまりに深刻な事故だった。

 その影響は大きく、各地で組み体操を見直す動きが加速した。

 「信じられないことに、この間、さらに高いピラミッドやタワーに挑もうとしていた学校があった」

 ピラミッドなどの大技の危険性について、平成26年からインターネットで警鐘を鳴らしていた名古屋大学大学院の内田良准教授(教育社会学)はあきれかえる。「(大技は)リスクが全く考慮されておらず、誰かがストップをかける必要があった」と内田氏。大阪市教委の動きなどは「評価したい」と述べた。

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