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「VR=仮想現実」ではない? VRの“第2次ブーム”で世界はどう変わる(2/3 ページ)

» 2016年05月10日 16時26分 公開
[岡田有花ITmedia]

「Virtual」=「仮想」ではない

 「VR(Virtual Reality)のVirtualは一般に『仮想』と訳されるが、誤解を招きやすい訳だ」と藤井氏は指摘。「見た目は異なっていても、実質的に同じ物――という意味だ」と解説する。

 「VRはCGを使った世界に人間が入り込むという単純なものではなく、人類の認知を拡張し、進化させるという環境技術だ。これまでどうしようもなかった時間と空間という制限がなくなり、時空を超えることができる」(藤井氏)。

画像 Oculus Rift

 Oculusパートナーシップリーダーの池田輝和氏も、VRに「世界の拡張」というイメージを持っていると話す。「将来はメガネのような手軽なVRデバイスが1人に1台普及し、常にVRの世界とつながるだろう。生活様式が変化し、ほとんどの人が順応して使っていると思う」。

 台湾HTCで新規事業を担当するレイモンド・パオ氏は、「VRはみなさんの想像力がすべて」だと話す。「物理的な世界に存在する制約がなくなり、想像できるものすべてがVRで何でも実現する」(パオ氏)。

「ゲームが唯一ではない」 VRの可能性

 VRを使ったコンテンツとして最もイメージしやすいのはゲームだが、HTCのパオ氏は「ゲームが唯一ではない」と指摘。3D空間で映画を観たり、モデルルームや観光地をVRで歩き回ったり――といった応用が実際に始まっていると解説する。

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