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2016年09月20日 09時26分 UPDATE

新海誠監督が「君の名は。」の舞台裏を語った……「映画通に不評でも、大きな層を狙いたかった」 (3/4)

[産経新聞]
産経新聞

 今回は、新海誠の名を知らない人に見に来てほしかった。だから「この手法は前回使った」などと考えず、僕の得意なものを全部つぎ込みました。

 オープニングシーンはサービスのつもりです。たぶん、この作品は音楽も物語のテンポも過剰な作品。(人気バンドの)RADWIMPSのようなロックをテーマ曲に採用したこともシネフィル(映画通)には不評かもしれない。でも、そういった層に背を向けられても、新しさや過剰さ、疾走感を「良い」と思ってくれる大きな層を狙いたかった。そういう意味では、僕の決意表明のようなものです。

画像 「君の名は。」のワンシーン。夢の中で出会った男女の数奇な運命が描かれる
画像 「君の名は。」のイメージ画像。夢の中で出会った男女の数奇な運命が描かれる

 《クライマックス間際、三葉として目覚めた瀧が“ある行為”で観客の笑いを誘う。要所要所のユーモアでストーリー進行の緩急を操る手法に、これまでにない力量を感じる》

 あれは、第1稿から書いていました。1回、ここでほっとして笑ってもらおう。そうじゃなきゃいけないと思った。今回、川村元気プロデューサーらから「この作品はシリアスになり過ぎたり、しっとりし過ぎない方がいい」という意見が出されていたこともありますが、以前より高い場所から全体が見えるようになった気がします。

《今回も、最初の段階で、絵コンテを動画にしたビデオコンテ(Vコンテ)を独力で製作。それを基に全体の製作が行われた》

 Vコンテでは、登場人物全員のせりふを僕が吹き込み、足音などの効果音も自分で入れて製作します。1日15時間、半年間ひたすら作っていました。体力的にはつらかったけれど、すごくいいものができている、という高揚感があった。もしかしたら2000年以降で一番面白いんじゃないか、みたいな(笑)。意図的に“脳内麻薬”が出せる状態に持っていかないと、きついんですよ。これはすごい、これはすごいと興奮状態でしたね。

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