また、文章を書くときに私がよく使うのが「home」「end」と書かれたキーです。homeはその行の先頭に一瞬でジャンプし、endはその行の最後にジャンプします。このキーが独立して配置されているか、カーソルキーの左右にFnキーとの組み合わせでマップされていると、重宝します。
例えば、ある1行を全部「カット」してどこかに「ペースト」したいときは、Home、Shift+End、Ctrl+x、Ctrl+vで操作します。マウスやトラックパッドを使わずキーボード操作だけで完結するので、文章を素早く書き上げるときに便利です。
さらに言えば、Fnキーと他のキーを組み合わせて押す場合は、配列上使いやすい位置関係になっているかも重要です。見逃しがちなポイントではありますが、注意して見ていただくと、長く付き合える良い買い物ができるのではないかと思います。
最後に、私がキーボードのローカライズを行うに当たって最も大切にし、こだわっていることをご紹介しましょう。それは、キー配列の全体を見たときに、全ての配列に変な“無理やり感”やバラツキがなく「美しさ」が存在していることです。
これはなんと表現したらよいか分かりませんが、キー配列を何度も原寸大の紙に出力し、遠くから見たり、近くから見たり、タイピングのシミュレーションをしてみたり、1つ1つのキーの調和を見たりして、最終的に配列を決めています。
このような裏話をお伝えすると、お客さまがキーボードを見る目も厳しくなりそうですが、PCを購入するという体験がより素晴らしいものとなるよう、継続して工夫と改善を取り入れていきたいと思っています。そんな決意を新たに、キーボード編を締めさせていただきます。
著者:白木智幸(しろき・ともゆき)
日本HPパソコン&タブレットエバンジェリスト。パーソナルシステムズ事業本部に所属し、法人向けタブレット製品のプロダクトマネージャ(製品企画)とビジネスプラン(販売計画)を担当。PCやタブレットの楽しさや素晴らしさを広くお伝えすることを通じ、グローバル化の進む現代でよりよい働き方を実現するためのエッセンスを提供することがテーマ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR