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2016年10月27日 14時16分 UPDATE

NTTドコモの初期の絵文字がニューヨーク近代美術館のコレクションに

ニューヨークMOMAは1999年の絵文字を「人類の歴史を連綿と引き継ぐ」として展示する。

[AP通信]

 まだ車が自律走行したり、動くスタンプをスマートフォンで送れたりするようになる前の時代、日本の電話会社が176種類の絵文字のセットをリリースした。

 それは1999年のことだ。笑顔、かわいいハートや壊れたハート、猫などをデザインした12×12ピクセルの小さな画像が日本を中心に人気を博した。そして2010年、業界団体のUnicode Consortiumが絵文字(emoji)をUnicodeとして標準化した。これにより、使用する端末やOSの種類にかかわらず、絵文字はどこででも――例えばフランスから米国に送信しても――同じように表示されるようになった。

 ニューヨーク近代美術館(MoMA)は10月26日、NTTと契約を交わし、同社の176種類の初期の絵文字を所蔵に加えたと発表した。

photo (AP Photo/Shigetaka Kurita/NTT DoCoMo/Courtesy of The Museum of Modern Art)

 「1929年の開館以来、MoMAは今の時代のアートとデザインを収集し、展示してきた。私たちは今の時代、デジタルな空間と現実の物理空間の両方に生きている」とMoMAの建築デザイン部門でシニアキュレーターを務めるパオラ・アントネッリ氏は語る。

 MoMAは他にも「@(アットマーク)」や数々のビデオゲームなどをデジタル作品として所蔵している。

 キーボードの記号や絵文字のようにどこにでもあるものを美術館が所蔵することについて、アントネッリ氏は「デザインとアートでは事情が異なる」と語る。アートには絵画や彫像のように唯一無二のものが多いが、デザインにはアットマーク記号のように公のものもあり、そうしたデザインは誰もが使用でき、美術館が展示することもできる。

 MoMAは12月から本館ロビーで絵文字を展示する。印刷とアニメーションを使って初期の絵文字と最新の絵文字を融合させた展示になるという。

 Unicode Consortiumはこれまでに、ワインや哺乳瓶から、赤いドレスで踊る女性、そして“うんち”まで、1800種類近くの絵文字を承認している。近年は、Appleが拳銃の絵文字を明るい緑色の水鉄砲に変更するなど、絵文字をめぐる議論も幾つか起きている。

 ここ数年は、人間の顔の絵文字に人種のバリエーションが増えた。さらに2016年夏には、Googleの提案を受け、働く女性を表す絵文字が追加され、新たに11種類の職業で男女の絵柄を切り替えられるようになった。

 絵文字は時代の変化とともに進化を続け、新しいものが順次追加されている。

 「絵文字の概念は象形文字や表意文字などはるか古代から存在しており、私たちはこうして人類の歴史を連綿と引き継ぐ美しいアーチを描くことができる。このように時代を超越した概念ほど現代的なものは他にない」とアントネッリ氏は語る。

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