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「個人開発者は“孤独な開発者”になってはいけない」――ヒットアプリ作者が語る“レッドオーシャンの泳ぎ方”Unite 2017 Tokyo(3/4 ページ)

» 2017年05月11日 07時00分 公開
[片渕陽平ITmedia]

 難易度は高いが「ストアフィーチャー」を狙う手もある。ストアフィーチャーとは、AppStoreやGoogle Playで「おすすめのアプリ」として、ストア運営側からピックアップしてもらうことだ。「(和尚さんが作った)a[Q]uaの場合だと、1日のダウンロード数が数千〜1万数千件に。2週間ほど掲載されたので、約20万ダウンロードにもなる」という。

 フィーチャーされるには「高いクオリティーが絶対条件」と和尚さん。ただ、フィーチャーされるゲームを見ていると「各ストアが好むデザイン、雰囲気の傾向がある」という。「フィーチャーを待つだけでなく、こちらからストアに売り込む方法(窓口のメールアドレス)も実は公開されている」(和尚さん)。

photo ストアフィーチャーを狙う方法も

 人気が出たアプリが、テレビ番組やYouTuberに紹介されると「効果は絶大」。取り上げられるかは運次第だが「紹介してほしいアプリを募集しているYouTuberもいる」として、積極的なプロモーションをするよう、和尚さんは促す。

「作家性」がダウンロード数につながる

 こうしたプロモーションをより効果的にするには「作家性が重要」という。「強いこだわり、一貫した世界観など、作家性を感じるゲームは印象に残りやすい。話題になったり、ダウンロード数を伸ばしたりしているアプリは作家性を感じる。個性と言い換えてもよいが、(開発者の)ブランドになる」(和尚さん)。

 例えば、1つの作品を好きになったユーザーが、同一作者の他のアプリにも気になるように、背景やキャラクターを統一しているケースがあるという。「『あの作者のゲームはシュールで笑える』『必ず感動する』など、ユーザーとの暗黙の了解ができ、ブランドが確立されると、固定ファンが増える」。

photo ヒット作には「作家性」

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