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2017年05月22日 07時19分 UPDATE

PC機内持ち込み禁止令の欧州への適用拡大めぐり米欧当局が協議 当面は見送りへ (2/2)

[AP通信]
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 PCの機内持ち込み禁止令をめぐっては、リチウム電池を搭載する電子機器を大量に貨物室に収納することの安全性も疑問視されている。リチウム電池は発火の恐れがあるからだ。IATAは電子機器の持ち込みを強制的に禁止するのではなく、搭乗前の保安検査を徹底させるよう提案している。

 IATAは17日、乗客の不便を最小限に抑えたセキュリティ強化策をめぐり米欧当局が今後も協議を継続することに対し、歓迎の意を表した。

 とはいえ、航空各社は「この禁止令が実施されるのは時間の問題だ」との見方を示す。EU当局者はそうした見通しに警戒感を強め、新たな脅威やこうした禁止措置がもたらすであろう混乱について、より詳しい情報を求めている。

 専門家によれば、爆弾は貨物室よりも客室に仕掛ける方が作りやすく、小さい爆発力で済むという。また貨物室に預ける荷物は通常、機内に持ち込む荷物よりもさらに厳しく検査されている。

 最初の持ち込み禁止令は主に中東諸国からの便を対象としている。英国もこの禁止令の一部を採用、オーストラリアは現在採用を検討中だ。アナリストによれば、この禁止令が一部の国家のみを対象としているのは、対象国が機内持ち込み荷物の検査に使用している機器が、米国で使われている機器ほど高性能ではないからだという。

 国土安全保障省の当局者は先週、米国の大手航空会社3社——アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空——の上級幹部のほか、航空業界の業界団体と会談し、欧州からの到着便にノートPCの持ち込み禁止措置の適用を拡大する是非について話し合った。

 3月に導入された禁止令は、中東の航空会社に大きな打撃を与えている。中東最大の航空会社であるエミレーツ航空は今月、2017年3月締めの通年決算で80%の減益となったことを発表。その理由の1つとして、この禁止令を挙げた。同社によれば、この禁止令の影響で米国行きの便の需要が減ったほか、一部顧客を対象にノートPCの貸し出しを始めたことでコストが増大したという。

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