ベンチャー企業がクラウドファンディングで乗り物を展開するときに指摘されるのが、安全性への取り組みだ。現状、電動バイクに関しては安全基準を設ける法的な制度などは整備されていない。
「作れば何でも出せてしまう、よくない状態が続いている。いかに安心して乗ってもらえるかという信頼を得るために、glafitは自主的に検査機関へ持ち込んで試験を行った」(鳴海社長)
glafitバイクでは、7万回以上の振動をフレームに与える耐久テストを実施。ブレーキも、glafitバイクほどの大きさや最高時速では一般的な自転車に採用される「Vブレーキ」で十分とされているが、glafitバイクの開発陣が「装着している電動バイク用のタイヤは、Vブレーキが擦れて減ってきたときに制動力が弱まる可能性がある」と、ディスクブレーキ採用に方針転換させたという。
「モーターやバッテリーは壊れたら止まるだけ。しかし、フレームとブレーキは違う。とにかく必要以上に検査を行い、外部の業界OBから意見をもらうなど、考えられる範囲でできる限りのことをしている。コストが増えても安全性を最優先する」
「われわれはベンチャーの他社と比べて、絶対的な技術を持っているわけではなく、あくまでベンチャーの1つでしかない。しかし、乗り物の業界でこれから末永く商品を提供し続けていきたいと考えている。その上で“何が大事か”ということを常に見極めて大切にしていきたい」(鳴海社長)
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