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2017年06月30日 07時36分 UPDATE

ビットコイン高騰一転、失速 「分裂問題」が重荷 30万円割れ続く

ビットコイン相場にブレーキがかかっている。重荷になっているのは「規格」をめぐる分裂問題だ。

[SankeiBiz]

 今春以降、急上昇していたインターネット上の仮想通貨「ビットコイン」相場にブレーキがかかっている。ビットコインの価格は5月に一時、過去最高となる34万円台に上昇したが、足元では30万円を割り込んでいる。重荷になっているのはビットコインの「規格」をめぐる分裂問題だ。不透明感から投資家が他の仮想通貨に資金を分散する動きも出ている。

他の仮想通貨に変更

 ビットコインの国内取引所大手ビットフライヤーによると、ビットコインの価格は5月25日に一時、過去最高値の34万7000円台をつけた。取引所を登録制にするなど規制が強化され、信頼性が向上。家電量販店など決済可能な業者の増加も追い風になっていた。

 だが、5月末に27万円を割り込み、現在も30万円を下回る状況が続いている。ビットフライヤーの金光碧取締役は「(分裂問題で)価格が動いている部分が大きい」と指摘する。

 そもそもビットコインは国や中央銀行など公的な発行体を持たない。複数のコンピューターで全ての取引を記録し、互いに監視することで、複製や改竄(かいざん)ができないようにしている。

 ただ、利用が急増したことで、取引を記録して成立したと判断されるのに時間がかかるようになった。安い手数料ですぐに海外送金や他の通貨と交換できるなどのメリットが失われるため、規格を変更する必要が生じていた。

 ビットフライヤーによると、複数の方式が提案されていたがまとまらず、一部事業者が8月1日から新たな規格に対応したプログラムを使用する方針を表明。規格が分裂すれば、どちらかの規格が使われず、将来的に保有するビットコインの取引ができなくなる可能性がある。

価格安定など不可欠

 このため、投資家がビットコインの取引を減らし、「イーサリアム」や「リップル」など他の仮想通貨に乗り換える動きが目立っている。情報サイト「コインヒルズ」によると、ビットコインは1月には仮想通貨の取引量の約9割を占める日もあったが、6月に入ってからは1割を下回る日が出ているという。取引所など関係者からは、8月1日前後に取引を一時停止すべきだという声も上がっている。

 国際通貨研究所の志波和幸主任研究員は分裂問題について「どう収束するかみえない」としたうえで、「ビットコインがドルや円などの通貨のように利用されるには価格の安定と規模、そして消費者に便利だと認識されることが欠かせない」と話している。

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