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「少年ジャンプ」の変わらぬ思いをデジタルへ  公式漫画制作ツール「ジャンプPAINT」が目指すもの(4/4 ページ)

» 2017年07月28日 08時00分 公開
[村田朱梨ITmedia]
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ジャンプPAINTのこれから――「少年ジャンプ」の変わらぬ思い

 今後ジャンプPAINTは、さらにシームレスな投稿や応募の仕組みを目指し「より気軽に使って気軽に投稿してもらえるよう改良していく」(細野さん)という。新たな才能探しにも余念がなく、少年ジャンプルーキーや少年ジャンプ+と連携してデジタル派向けの新しいデビュールートも用意しているそうだ。

 これまで週刊少年ジャンプへの道は、“紙”中心。デビューを志す作家は、持ち込みや受賞をきっかけにまず増刊号への掲載を目指し、その後各過程で編集者からフィードバックを受けつつ、本誌での読み切り掲載、本誌連載とステップアップしていく。今後は、デジタルでも同じような仕組みで「(ジャンプPAINTと連携できる)ジャンプルーキーを入り口に、週刊少年ジャンプやジャンプ+の掲載を目指せる」という。

photo 細野さん(左)と籾山さん(右)

 「デジタルだからといって、漫画の面白さはスポイルされない。むしろデジタルでラフに描かれた作品のほうが、キャラクターやストーリーなどをしっかりと見るのには向いているかもしれないと思うこともある」(細野さん)

 あるジャンプ作家は、デジタルとアナログの違いを「Gペンと丸ペンの違いのようなもの」と評したという。ツールが変わっても、「まずは描いてみる」というスタートラインはこれからも変わらないのかもしれない。

 「これまでの少年ジャンプと変わらないことだが、編集者と作家が一緒に頑張ることこそが、他のツールにはないジャンプPAINTの強みになっていくと思う」(籾山さん)

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