ITmedia NEWS >
ニュース
2017年08月02日 08時36分 UPDATE

「ヘリで山岳遭難救助」有料化の是非 “無謀な登山”歯止めになるのか (1/4)

埼玉県が全国に先駆けて決めた県防災ヘリコプターによる山岳遭難救助の有料化が議論を呼んでいる。「受益者負担」を明確に打ち出すことで無謀な登山の抑止を狙うが――。

[産経新聞]
産経新聞

 埼玉県が全国に先駆けて決めた県防災ヘリコプターによる山岳遭難救助の有料化が議論を呼んでいる。3月に成立し、来年1月1日に施行される改正条例は「受益者負担」を明確に打ち出すことで無謀な登山の抑止を狙うが、登山客らを迎える地元関係者からは「まずは遭難させない工夫をすべきだ」などと反発の声も上がる。運用に当たっては多くの課題が残されているとの指摘もある。

画像

 改正条例は、埼玉県内の山岳で遭難し、県防災ヘリの救助を受けた登山者などに手数料を求める。改正案では、手数料は燃料費を基に算出、おおむね5万円程度(1時間当たり)と想定された。現在は県が、実際の運用規則の検討に入っている。

 改正案の検討は、平成22年7月に秩父市の山中で起きた県防災ヘリの墜落が契機となった。事故は遭難者の救助活動中に発生、乗員5人が死亡した。

 改正案作成に深く関わった自民党県議団の田村琢実政調会長は、「危険が潜む山に挑むのは自己責任の側面が大きい。遭難して救助されたのなら受益者負担が基本だ」と指摘。登山者の中には、立ち入り禁止区域に入って事故に遭うなど、モラルやマナーが問われるケースもあるといい、「有料化によって無謀な登山の抑止につながる」と力を込める。

 有料化は登山計画書の提出や山岳保険加入を促す狙いもあるという。

 ×××

 一方、反論もある。

       1|2|3|4 次のページへ

copyright (c) 2017 Sankei Digital All rights reserved.