Shahidi氏:その報道については、iRobotという会社の信憑性に関わる部分ですので明確にお話しておきたいと思います。まず、われわれはロボットから生成されるデータを売るといったことは一切しません。消費者のほうから明示的に同意がない限りはありません。今回の報道については(コリン・アングルCEOの言葉を)誤って引用されたというのが真実です。
「集めたデータを活用する」というのは、あくまでもユーザーがより使いやすいロボット掃除機を提供するために使うということです。既に米国ではAmazon Alexaとの連携なども行っていますが、ルンバではユーザーが望むのであれば追加的なサービスも利用できます。われわれが望んでいるのは、ユーザーの生活を改善することですから。
――将来のスマートホーム化によって、ルンバはどのようにユーザーの生活を改善していくのでしょうか
Shahidi氏:今のところ、ユーザーが関心を持っているのは「今日は寝室だけ掃除して」などといった双方向のやり取りではないでしょうか。
次のステップはマッピング機能です。ルンバの900シリーズは宅内の地図を作っているので、あるものの場所を特定し、あるいは管理する能力が高まってくると思います。
コネクテッドデバイスとしてのルンバは、多彩なセンサーと宅内の地図を持ち、移動もできます。こうした機能はIoTの発展とともに強化され、スマートホームをよりよく管理していくための一助になります。
スマートホームのセットアップの部分でもルンバはいろいろなお手伝いができると思います。例えばWi-Fi接続の照明器具を導入するとき。照明は各部屋にあり、寝室のライトだけ使いたいとしてもセットアップは複雑になりがちです。しかしルンバのようなデバイスが寝室のライトを特定し、構成の手助けをすればユーザーの仕事はシンプルになりますよね。
もちろん照明だけではなく、エアコンや扇風機など必要なところだけ機能させる仕掛けとしても使えます。われわれのロボットは、スマートホームのシンプル化して使いやすくするのです。
――昨年の8月、コリン・アングル氏は5年後のビジョンとしてスマートホームを紹介しました。今からですと4年後となりますが、実現できますか?
Shahidi氏:できると考えています。コリンが話したビジョンは、今われわれが取り組んでいること。ユーザーが「価値がある」を感じる部分でロボットを活用するため、その能力を高めていくつもりです。
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