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» 2017年08月28日 08時23分 公開

“独自進化”続ける中国ネットサービス 物乞いも売り子もスマホ決済 (1/4)

中国でスマートフォンを使ったインターネットサービスの利用が急拡大。7億人超のユーザーを抱えた「巨大なガラパゴス」のような独自進化を続けている。

[産経新聞]
産経新聞
photo 秦始皇兵馬俑博物館で、スマートフォンを使って入場チケットを購入する来場者=7月、陝西省西安(三塚聖平撮影)

 中国でスマートフォンを使ったインターネットサービスの利用が急拡大している。人気観光地の入場チケットや土産物もスマホアプリの決済機能を使って購入できるほか、タクシーやシェアリング自転車の利用も一般的になっている。従来、中国ではクレジットカード決済などのインフラが不十分だったが、スマホを使った手軽なネットサービスがそこに一気に入り込んでいる格好だ。ただ、外国人旅行者がそういったネットサービスを利用することは相当ハードルが高いなど問題点もある。当局の厳格なネット規制が敷かれ、海外の大手IT企業の参入も限定されている中国のネットサービスは、7億人超のユーザーを抱えた「巨大なガラパゴス」のような独自の“進化”を続けている。(外信部 三塚聖平)

物売りの手にQRコード

 「扇は要らんかね?」

 膨大な数の兵馬俑の展示・発掘作業が行われている中国屈指の観光名所、陝西省西安郊外の秦始皇兵馬俑博物館。最高気温45度という暑さが連日続く屋外では、冷えた桃やミネラルウォーターなどを持った物売りが熱心に観光客に声を掛けていた。その中で、ある物売りが手に持っていたのは売り物の扇、そしてQRコードが描かれた紙だった。スマホのアプリを使ってQRコードを読み込めば、扇の代金を支払うことができるという。

 兵馬俑博物館のチケット売り場でも、スマホ決済に対応した自動券売機があり、来場者が画面上に映し出されたQRコードをスマホで読み込んで次から次へと入場券を手にしていた。その近くにある、係員が対応する従来の窓口が行列を作っていたのとは対照的に映った。スマホで入場チケットを購入した中国人観光客の男性は「スマホでの支払いはとても便利。現金は面倒だ」と話した。

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