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» 2017年08月29日 08時46分 公開

1万円札が消える!? 米ハーバード大教授がぶち上げた「1万円札廃止論」のナゼ そもそも現実的? (1/4)

米ハーバード大教授が「まず1万円札の廃止を」と著書で訴え、波紋を呼んでいる。さまざまな効果が期待できるというが、そもそも現実的なのか――。

[産経新聞]
産経新聞
photo 「1万円札廃止論」に現実味はあるのか

 「まず1万円札の廃止を」――。米ハーバード大のケネス・ロゴフ教授(64)の著書「現金の呪い 紙幣をいつ廃止するか?」(日経BP、日本語版)は衝撃的なひと言から始まる。高額紙幣を廃止することで、(1)マネーロンダリング(資金洗浄)や脱税、収賄などの犯罪を抑止できる(2)マイナス金利政策の効果が大きくなる――などと主張する。日本人にとって1万円札は使い勝手がよく、これを廃止するのは現実的とはいえない。ただ、金融政策の“限界”にぶつかる日銀内でも話題に上るベストセラーになっている。

 ロゴフ氏は国際通貨基金(IMF)でチーフエコノミストを務めた経験もあるマクロ経済学のスペシャリストだ。ロゴフ氏は「現金の利便性を確保しつつ、地下経済に関与する企業や個人が大口の現金取引をおいそれとはできないようなシステムを設計する必要がある」と訴える。日本に対して、5〜7年程度かけて、1万円札のほか5000円札を廃止し、現金の少ない社会に移行することを提案している。

photo 主要国の対GDP比通貨流通量

 ロゴフ氏が日本に着目した主な理由は、紙幣発行量の多さと1万円札の利用頻度の高さだ。2015年の主要国通貨流通量の対国内総生産(GDP)比率を見比べると、日本は18.61%と突出して高い。先進国では、米国も英国も10%に満たない水準だ。

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