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» 2017年08月31日 16時45分 公開

民間宇宙船「ドリームチェイサー」がヘリコプターから吊り下げ飛行試験

ISSに物資補給用するための無人機。

[AP通信]

 米カリフォルニア州南部のモハーベ砂漠で8月30日、小型スペースシャトルのような姿をした宇宙船の試験機がヘリコプターで上空へと吊り上げられた。この宇宙船の最終目標は、軌道から地上へと滑空帰還させ、滑走路に自律的に着陸できるようにすることだ。

 Sierra Nevadaが開発する宇宙船「Dream Chaser」の吊り下げ飛行試験が行われたのは、カリフォルニア州エドワーズ空軍基地内にある米航空宇宙局(NASA)のアームストロング飛行研究センターにおいて。30日午前7時21分(現地時間)、ヘリコプターによって地上から吊り上げられたDream Chaserは、滑空帰還時と同じ高度まで運ばれ、想定される飛行条件下でのデータ収集が行われた。

 管制チームは試験機にさまざまな指示を出し、データを収集。その後、Dream Chaserは午前9時2分にヘリコプターによって地上に降ろされた。

 「テストはあらゆる点で成功した。次回の試験に向けて有用なデータを収集できた」とこの飛行プロジェクトの責任者を務めるリー・“ブル”・アーチャムボー氏は声明で語る。

 年内に吊り下げ飛行試験が再度実施され、それが成功すれば滑空飛行試験に進む予定だ。

 Dream Chaserは国際宇宙ステーション(ISS)に無人で物資補給する宇宙船として開発されている。今回使用したのは大気圏でのテスト用の試験機であり、宇宙に打ち上げる実機は現在製造中だ。

 生命維持装置を追加すれば、Dream Chaserは7人の乗組員を輸送することも可能だ。

 Sierra Nevadaは今年7月、Dream Chaserの最初2回の物資補給ミッションの打ち上げに、United Launch Allianceのロケット「Atlas 5」を使用することを決定。2020年と2021年に計画されているこれら2回のミッションでは、Dream Chaserはフロリダ州ケープカナベラルから打ち上げられ、同州のケネディ宇宙センターに着陸する予定だ。

photo (Matt Hartman via AP)

 Dream Chaserは「リフティングボディ」と呼ばれるタイプの宇宙船であり、通常の航空機とは異なり、胴体の形状によって揚力を生み出す仕組みになっている。機体は本体後部にある上向きの小ぶりな翼で制御する。

 NASAは1960年代と1970年代にエドワーズ空軍基地において一連の試作機で飛行試験を重ね、リフティングボディの概念を実証した。

 Dream Chaserは全長9メートルと、スペースシャトルの約4分の1の長さだ。

 Sierra Nevadaはネバダ州スパークスに本拠を置く。Dream Chaserはコロラド州ルイビルにある同社の宇宙システム事業部門が開発している。

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