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» 2017年12月15日 07時45分 公開

日銀黒田総裁の表情、AI解析が話題 本人「はっはっは、意味ある?」 (1/3)

Iを使って、日銀の黒田総裁の表情の変化を解析し、政策変更との相関関係を調べたエコノミストらの研究が注目されているが、本人は「はっはっは、意味ある?」と笑う。

[産経新聞]
産経新聞

 中央銀行トップの顔に金融政策変更の兆しは現れるのか−。人工知能(AI)を使って、日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁(73)の表情の変化を解析し、政策変更との相関関係を調べたエコノミストらの研究が注目されている。マイナス金利政策導入など、重大な政策変更に踏み切る直前は「怒り」や「嫌悪」の感情が高まるほか、政策変更後には感情が落ち着く傾向が確認された。AIを中銀トップの表情解析に活用した事例は世界初とみられ、将来的に政策変更の予想に応用される可能性もありそうだ。

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画像 記者会見で柔らかい表情をみせる日銀の黒田東彦総裁=10月31日、東京都中央区の日銀本店(佐藤徳昭撮影)

 野村証券金融経済研究所の水門善之(すいもん・よしゆき)シニアエコノミスト(36)と米マイクロソフト(MS)の勇大地(いさみ・だいち)氏(35)が9月中旬、人工知能学会の金融情報学研究会で発表した。発表会では珍しく笑いが起きたという注目の研究だ。

 金融政策決定会合後に開かれる黒田総裁の記者会見の動画配信映像を約0.5秒ごとに静止画にし、7000枚を超える画像について、それぞれ「喜び」「怒り」「悲しみ」「驚き」「恐怖」「軽蔑」「嫌悪」「中立」−の8つの感情の度合いを指数化した。感情値の計測には、MSが無料公開している表情認識アルゴリズムを使った。

 平成28年1月のマイナス金利政策(日銀が民間銀行から預かる当座預金の一部に「手数料」を課し、銀行の資金を民間への貸し出しや運用に振り向けることを狙った政策)の導入決定と同年9月の長短金利を操作する新たな枠組み(新発10年債の利回りが指標となる長期金利を0%程度、短期金利をマイナス0.1%に誘導する政策。長期金利がマイナス圏に沈むのを防ぎ、銀行が利ざやを確保しやすくする狙い)導入決定の前後で比較した。いずれも、黒田総裁は政策変更前に怒りと嫌悪の感情が急激に高まり、変更後には和らいでいた。また、政策変更に向けて、悲しみの感情が高まり続け、政策変更を決めた後は沈静化する傾向も確認された。

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