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» 2018年01月11日 07時03分 公開

東芝製の機関車、規格外すぎたハイテク機、がっかりのディーゼル特急……不運に泣いた車両たち (1/3)

JR四国はディーゼル特急の新型車両「2600系」の量産を断念。連続カーブの多い区間では運用が難しいことが判明したからだ。国鉄やJRにはかつて2600系同様、不運、不遇に泣いた車両が存在する。

[産経新聞]
産経新聞

 JR四国はディーゼル特急の新型車両「2600系」の量産を断念することになった。空気バネで車体を傾け、速度を落とさずにカーブを走る方式が採用され、14億円かけて製造した4両で試運転を行った結果、連続カーブの多い区間では、空気容量の確保に課題があり、運用が難しいことが判明したからだ。現存の4両だけで細々と生きていくことが濃厚で、残念な結果となったが、国鉄やJRにはかつて2600系同様、不運、不遇に泣いた車両が存在する。

明暗分かれたお召し機

 昭和28年、国鉄史に残る電気機関車が誕生した。天皇陛下がご乗車になる「お召し列車」専用のEF58−60号機、61号機だ。60号機は東芝、61号機は日立製作所に発注されたが、両社とも会社の名誉をかけて製造にあたり、最終的には大赤字になったという。

 外観は一般型のEF58とは異なり、ステンレスの飾り帯が車体側面にも取り付けられた。塗装は一般型と違って「ため色」と呼ばれる深紅色。一流メーカーの製造で両機に性能の差はなかったはずだが、60号機には不運が待っていた。「初任地」の機関区が60号機は浜松、61号機は東京だったことが、運命を分けたともいわれている。

画像 山陽線舞子−朝霧間で荷物列車をけん引するEF58の60号機

 当初こそ、61号機が下り、60号機が上りを担当していたが、後に東京にいた61号機が「お召し本務機」、浜松の60号機は「お召し予備機」とされた。さらに60号機は42年に衝突事故を起こし、48年にはお召し指定が解除され、一般型と同じ運用に就くことになった。ピカピカだった車体は見る影もなく、地味に荷物列車を引っ張る姿に心を痛めるファンは多かった。

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