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» 2018年01月11日 07時05分 公開

「私、失敗しないので」女性医師のレベルの高さ証明 日本人の論文が世界3位に (1/3)

全米の急性期病院で働く女性医師の診察・治療の質の高さを、患者の死亡率や再入院率の低さから証明した論文が、2017年に世界で最も反響の大きかった学術論文ランキングの第3位に入った。日本人医師による研究だ。

[産経新聞]
産経新聞

 2017年に世界で最も反響の大きかった学術論文ランキングの第3位に日本人医師の研究が入った。全米の急性期病院で働く女性医師の診察・治療の質の高さを、患者の死亡率や再入院率の低さから証明した内容。執筆したのは米カリフォルニア大ロサンゼルス校助教の医師、津川友介氏。2016年12月の発表時は米ハーバード大の研究員で、米倉涼子さん演じる女医が活躍する人気ドラマ「ドクターX」のセリフになぞらえ、「失敗しないので」と新聞の見出しで紹介された。働く女性を勇気づける論文として、新聞やテレビに加えて、フェイスブックなどのSNS(会員制交流サイト)でも拡散されし、多くの人に読まれたようだ。

画像 津川友介氏

オバマ氏の論文も

 ランキングを作成した英オルトメトリック社は、新聞などのメディアやインターネット上のブログ、SNSでの反響の大きさを独自の指標で集計し、毎年100位までを発表している。2016年のランキングの第1位には、当時のオバマ米大統領が書いた医療保険制度改革(オバマケア)に関する論文が輝いている。

 2017年のランキングは昨年12月12日に発表された。1位は5876ポイントを獲得した脂質や炭水化物の摂取と心臓血管系の病気の関係を分析した論文、2位は5060ポイントを集めた博士課程在籍中の大学院生の研究環境と精神疾患の関係を分析した論文で、いずれも外国人の執筆によるものだった。

世界3位の論文とは

 4715ポイントを獲得した津川氏の論文は、2011〜2014年に全米の急性期病院に入院した65歳以上の高齢者約130万人分のデータを解析した統計研究で、米内科医学専門誌「JAMA Internal Medicine」に掲載された。女性医師が診察・治療した患者が入院から30日以内に死亡した確率は11・1%、退院から30日以内に再入院する確率は15%で、いずれも男性医師の患者より低く、その差は「30日死亡率」で0・4%、「30日再入院率」で0・6%だった。

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