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» 2018年01月23日 07時16分 公開

宇宙から資源探査 高性能センサー「ひすい」開発大詰め 他国に先駆け鉱区取得 (1/2)

経済産業省の主導で開発しているハイパースペクトルセンサー「ひすい」は、地表で反射した太陽光を軌道上で観測し、さまざまな場所の地質を見分けていく。重視しているのは石油探査だ。

[産経新聞]
産経新聞

 資源が少ない日本にとって、石油などの安定供給が脅かされることは死活問題だ。鉱区の取得をはじめとした激しい国際競争で勝ち抜くには先手を打たねばならず、有力な手段として宇宙からの資源探査が期待されている。今後の鍵を握るのが、経済産業省が主導して平成31年度の打ち上げを目指す世界最高レベルのハイパースペクトルセンサー「ひすい」だ。

画像 ハイパースペクトルセンサー「ひすい」の完成予想図。石油などの資源探査に用いる(宇宙システム開発利用推進機構提供)
画像 ハイパースペクトルセンサー「ひすい」が設置される予定の国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」の船外実験施設(JAXA/NASA提供)

 ひすいは大きさが縦約150センチ、横約1メートル、高さ約140センチで直方体に近く、重さは約170キロ。経産省の委託を受けた宇宙システム開発利用推進機構(JSS)を通じ、NECやIHIエアロスペースが中心となって完成を目指している。開発費としては、少なくとも30年度までに150億円程度が投入される見通しだ。

 完成後は米国の物資補給機ドラゴンで宇宙に運ばれ、国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟「きぼう」の船外実験施設に設置される。高度約400キロの軌道上から、地表面を幅約20キロの帯状でなめるように“スキャン”し、20メートル×31メートルの区画ごとに地質構造などの情報を取得する。

 世の中に存在する物質は、それぞれ固有の波長域の光を吸収する性質を持っている。ひすいは地表で反射した太陽光を軌道上で観測し、地表で吸収されて減少した波長域を調べることで、さまざまな場所の地質を見分けていく。

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