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» 2018年01月23日 07時19分 公開

京大iPS研で論文不正 脳の構造体作製、図データ捏造 山中伸弥所長が謝罪

京大iPS細胞研究所の山水康平特定拠点助教の論文に捏造と改竄があったと京大が発表。山中伸弥所長は京大で記者会見し「心よりおわび申し上げる」と謝罪した。

[産経新聞]
産経新聞

 京都大は22日、京大iPS細胞研究所の山水康平特定拠点助教の論文に捏造(ねつぞう)と改竄(かいざん)があったと発表した。人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って脳の構造体を作ったとの内容で、主要な図6点全てに不正があったと認定した。同研究所の山中伸弥所長は京大で記者会見し「非常に強い後悔、反省をしている。心よりおわび申し上げる」と謝罪。所長を辞職するか報道陣に聞かれ、「その可能性も含め、どういう形が一番良いのか、しっかり検討したい」と話した。

画像 謝罪する(左から)山中伸弥教授、湊長博理事=22日午後、京都市左京区の京都大学(寺口純平撮影)

 論文は昨年、海外の科学誌に発表され、血中に含まれた薬物や有害物質が脳に入るのを防ぐ「血液脳関門」の機能を持つ構造体を、iPS細胞を使って体外で作り出すことに成功したとしていた。大学側の調査に山水氏は「論文の見栄えを良くしたかった」と説明したという。京大は「論文の根幹をなす部分で、重要なポイントで有利な方向に操作されており、結論に大きな影響を与えている」とした。今後、関係者を処分する予定。

 京大は論文を掲載した科学誌の出版社に撤回を求めた。山中所長は「重く受け止め、同じような不正が起きないよう教育していきたい」と話した。

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