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» 2018年01月23日 17時33分 公開

爆発したチャレンジャー号の「宇宙授業」、32年後実現へ (1/2)

故クリスタ・マコーリフ氏が行うはずだった授業を、教師出身の宇宙飛行士がISSで完成させる。

[AP通信]

 民間人宇宙飛行士の故クリスタ・マコーリフ氏が計画していた幻の宇宙授業がついに実現する。

 1986年に起きたスペースシャトル「チャレンジャー号」の爆発事故から32年となる今年、マコーリフ氏を追悼し、同氏が計画していた国際宇宙ステーション(ISS)からの宇宙授業を教師出身の2人の宇宙飛行士が実現する。

 1985年に米航空宇宙局(NASA)から“宇宙の先生”に選ばれ、初めての教師出身の宇宙飛行士となったマコーリフ氏は、宇宙空間で液体実験やニュートンの運動の法則の実験などを行い、地球の子どもたちに中継する計画だった。だがマコーリフ氏は結局、軌道に到達することはできなかった。1986年1月28日、チャレンジャー号は発射直後に爆発し、マコーリフ氏を含む7人の乗組員全員が死亡した。

photo クリスタ・マコーリフ氏(AP Photo/Steve Helber)

 この度、同じく教師出身の宇宙飛行士であるジョー・アカバ氏とリッキー・アーノルド氏が、マコーリフ氏が計画していた宇宙授業の一部を向こう数カ月の間に実施することが発表された。アカバ氏は1月19日、マコーリフ氏の母校であるボストン近郊のフレーミングハム州立大学の学生らとのテレビ中継で、この計画を明らかにした。

 「この計画を発表するには、これ以上ない最高のタイミングとシチュエーションだ」とアカバ氏。アカバ氏とアーノルド氏は「次世代の探検家や教育者にとって、よい刺激になることを楽しみにしている」という。

 アカバ氏とアーノルド氏は沸騰現象やクロマトグラフィー、液体、ニュートンの法則について4つの授業を撮影する計画だ。科学やテクノロジー、エンジニアリング、数学などの教育を支援する非営利団体Challenger Centerがその授業をオンラインに投稿する。

 Challenger Centerのランス・ブッシュ代表は、「幻に終わったマコーリフさんの授業を実現できるとは感激だ」と語る。

 「マコーリフさんの授業を完成させ、世界中の学生や教師たちと共有できる機会を持つことができて光栄だ」とブッシュ氏は声明で述べている。

 19日の中継ではブッシュ氏がアカバ氏に感謝を伝え、アカバ氏はISSの2人の乗組員仲間とともに、宇宙での生活について、フレーミングハム州立大学の学生からのさまざまな質問に当意即妙に回答した。

 NASAの教育担当副長官を務めるマイク・キンケイド氏は、アカバ氏とアーノルド氏による宇宙授業は「マコーリフ氏をはじめとするチャレンジャー号の乗組員全員を追悼する素晴らしい機会になる」とコメントしている。

 今回は、マコーリフ氏が宇宙飛行中に撮影する予定だった6つの授業のうち4つが実現する。ISSで入手できる物資に合わせて、授業の内容は少しだけ変更される。

 宇宙授業は今春、オンラインで公開される予定だ。

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