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» 2018年01月25日 07時47分 公開

業務停止アディーレ 弁護士会、新興勢力を“断罪” 世代間の対立鮮明に (1/3)

昨年10月、東京弁護士会がアディーレ法律事務所を業務停止とする懲戒処分を発表し、法曹界に激震が走った。この処分には、東弁と新興勢力との確執もささやかれた。アディーレは若手の「弁護士会離れ」を象徴する存在なのだ。

[産経新聞]
産経新聞

 昨年10月11日、法曹界に激震が走った。東京弁護士会が、弁護士法人のアディーレ法律事務所を業務停止2カ月、元代表の石丸幸人(45)を同3カ月とする懲戒処分を発表した。

 インターネット上で、約1カ月ごとの期間限定で過払い金返還請求の着手金を無料・割引にするなどのキャンペーンを繰り返し、約4年10カ月にわたり広告を掲載していたことが問題視されたのだ。これに先立つ平成28年2月、消費者庁が景品表示法違反(有利誤認)にあたるとして措置命令を出している。東弁はこれを踏まえ、広告が「弁護士法人として品位を失うべき非行」と判断した。

 東弁懲戒委員会の議決書は、多くの過払い金返還請求や債務整理を手がけるアディーレの手法をこう断罪している。《ベルトコンベヤー的な機械的作業で数をこなし利益を獲得することに重点が置かれる》

画像 業務停止処分のきっかけとなったアディーレ法律事務所のインターネット上の広告。「無料」の文字が躍る(消費者庁ウェブサイトより)

 アディーレは大々的な広告宣伝で急成長した「新興勢力」だ。28年3月末時点での所属弁護士数は162人と国内6位の規模を誇り、ロースクール世代など若手が多く在籍。依頼者約9万人を抱えていた。だが処分後、すべての顧問契約と委任契約の解除を余儀なくされた。昨年12月11日、業務を再開したものの退社が相次ぎ、所属数は約20人減少。全86拠点のうち再開できない拠点もある。

 存亡にかかわる処分には、東弁と新興勢力との確執もささやかれた。27、28年度の東弁副会長選に立候補し、異例の任意加入制導入を主張した赤瀬康明(39)も当時、アディーレに所属していた。アディーレは若手の「弁護士会離れ」を象徴する存在なのだ。

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