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» 2018年02月09日 08時19分 公開

コインチェック事件、犯人の意図は? Mt.Gox事件はいまだ全容解明されず (2/3)

[産経新聞]
産経新聞
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 こうした混乱は、平成26年2月に約480億円相当の仮想通貨ビットコイン(BTC)が消失し、破綻した取引所「マウントゴックス」をめぐる事件の“再現”ともいえる。

 この事件で同社は当初、「消失の原因はハッキング攻撃だ」と公表した。しかし警視庁は、同社のずさんな管理態勢が消失の一因とみて捜査。27年8月、当時の同社代表、マルク・カルプレス(32)=公判中=を、自身の口座残高を水増したとする業務上横領容疑などで逮捕した。カルプレスは一貫して無罪を主張している。

 注目すべきは、この事件の全容がいまだ解明されていないという事実だ。捜査では、一部のコインが実際にサイバー攻撃で盗み出されていたことが判明。消失した85万BTCのうち、65万BTCが現在も所在不明のままとなっている。

 さらに昨年7月、BTCを使って巨額の犯罪収益を資金洗浄していたとして、ロシア人の男が米検察当局に訴追された。ロイター通信によると、この男はマウントゴックス事件に関与した疑いがあり、カルプレスもツイッターに「消失事件の真犯人が逮捕された」と書き込んだ。

 警視庁は今回の流出問題をめぐり、コインチェック社のアクセス情報の解析に着手。しかし匿名性が高く、流出先口座の所有者の特定は容易ではないとみられる上、仮に所有者を特定できても即座に犯人と断定できるわけではない。攻撃が海外サーバーを経由していた場合、捜査には国境の壁も立ちふさがる。

 「しばらくかかるだろう」。捜査幹部は長期戦への覚悟を口にした。

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