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» 2018年02月16日 07時22分 公開

電気自動車が「発電所」に 電力会社で進む需給調整の実証実験 (1/3)

工場や家庭にある蓄電池やEVをネットでつなぎ、一つの発電所に見立てて電力需給を調整する「バーチャルパワープラント」の実証実験が各地で行われている。

[産経新聞]
産経新聞

 工場や家庭にある蓄電池や電気自動車(EV)をインターネットでつなぎ、一つの発電所に見立てて電力需給を調整する「バーチャルパワープラント」(VPP、仮想発電所)の実証実験が各地で行われている。技術が確立されれば発電コストが削減され、電気料金の値下げにつながる可能性がある。実験に取り組む電力会社などには、VPPが新たな社会インフラになることを見越し、将来のビジネスチャンスにつなげるねらいもありそうだ。(林佳代子)

画像 充電を遠隔制御する実証実験に使われている関電事業所の電気自動車(関電提供)

EVで需給調整

 関西電力は1月、日産自動車と住友電気工業と共同で、関電の事業所などが所有するEVやプラグインハイブリッド車(PHV)計60台の充電を遠隔制御する実証実験を始めた。

 経済産業省がVPPの技術確立をねらって平成28年度から始めた補助事業の一環で、実験用に開発された「EVスイッチ」と呼ばれる遠隔制御機器を活用。3社のサーバーを連携させてスイッチに信号を送り、電力需要が大きい時間帯の充電を強制的にストップさせるなどし、どの程度の電力量を調整できるのかを検証している。

 電力全体の需給調整に役立てるには、数万台規模のEVが必要になる見込みだが、関電担当者は「これからの時代は需給調整の手段としてEVの活用が重要になってくる」と指摘。余剰電力をEVの充電に活用するシステムの実用化を目指し、2月末まで実験を続ける予定だ。

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